2022年8月5日（金）から始まる歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第一部『新選組』に出演の中村歌之助、中村福之助が、兵庫県宝塚市の手塚治虫記念館を訪れました。

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　歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第一部で上演される『新選組』は、昭和38（1963）年1月号から10月号まで、集英社の月刊誌『少年ブック』に連載された手塚治虫の漫画を原作とした新作歌舞伎です。手塚治虫の漫画が初めて歌舞伎になること、歌之助と福之助の兄弟が、深草丘十郎と鎌切大作という若き二人の剣士を躍動的に勤めることに、注目が集まっています。

　現在、巡業「松竹歌舞伎舞踊公演」に出演中の二人。公演の合間を縫って、兵庫県宝塚市にある手塚治虫記念館を訪問しました。手塚治虫が宝塚市で過ごした5歳から24歳までの写真や当時描いた漫画、その多彩な作品の変遷がわかる貴重な資料や原画、ゆかりの品々が展示されている手塚治虫記念館。アニメやインタビュー映像などの上映もあり、“漫画の神様”が作品に込めた思いやメッセージが詰まった施設です。

　1階の壁一面に展示された手塚治虫の年表では、時系列に並ぶ作品数の多さや、同時期に漫画連載やアニメ放映が重なっている状況に驚きながら、改めてその偉業に感嘆の表情を浮かべます。上映室「アトムビジョン」の天井に描かれている手塚治虫作品の代表的なキャラクターたちのなかに、自身が演じる深草丘十郎を見つけ、歌之助が笑顔を見せるひと幕も。2階のライブラリーでは、さまざまな形で出版された「新選組」を手に取り、改めて作品世界に浸りました。

　訪問を終え歌之助は、「漫画ファンの方には来月歌舞伎として上演することを知っていただきたいですし、歌舞伎ファンの方にはぜひ漫画をお読みいただけると、さらに舞台を楽しんでいただけると思います。今回の訪問を、来月の舞台に繋げていきたいと思います」と、意気込みを語りました。福之助は、「（手塚治虫先生の）才能はもちろんですが、作品に込めた思い、メッセージ性に関わる人生を知り、演じる僕たちが熱量を上げていくことで、先生のファンの方々の期待に応えられるようにパワーアップしていきたいと思いました」と、気持ちを新たにした様子。二人の挑戦に、期待が高まります。

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　歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」は8月5日（金）から30日（火）までの公演。チケットは7月14日（木）から、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で発売予定です。