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玉三郎演出『天守物語』、12月歌舞伎座で上演決定

玉三郎演出『天守物語』、12月歌舞伎座で上演決定

 『天守物語』左より、中村七之助、中村虎之介

 2023年歌舞伎座12月公演において、坂東玉三郎演出による『天守物語』の上演が発表されました。

 文豪・泉鏡花の戯曲のなかでも屈指の名作とされる『天守物語』は、白鷺城(姫路城)の天守閣にまつわる伝説をもとにした、美しい異形の世界の者とこの世の人間との夢幻の物語。天守閣の最上階に棲む美しく気高い天守夫人・富姫と、若き鷹匠・姫川図書之助の恋が描かれ、美の本質、真の純粋さを希求した傑作です。歌舞伎では、昭和30(1955)年に六世中村歌右衛門の富姫で初演。近年では、坂東玉三郎が昭和52(1977)年に富姫を初演して以来、自身が演出も勤めながら大切に上演を重ねてきました。そして本年5月には、「平成中村座姫路城公演」で玉三郎の演出により、中村七之助が富姫を初役で勤め、好評を博しました。

 

玉三郎演出『天守物語』、12月歌舞伎座で上演決定

 『天守物語』左より、中村虎之介、中村七之助

 このたび、歌舞伎座12月公演では、姫路城公演で好評を博した玉三郎演出による『天守物語』の上演が決定。七之助の富姫、中村虎之介の図書之助、中村勘九郎の舌長姥/近江之丞桃六、中村獅童の朱の盤坊の配役に、演出をする玉三郎が富姫の妹分である亀姫役を初役で勤めます。

 

 白鷲が羽を広げたような優美な姿から「白鷺城」の別名でも知られる姫路城。その最上階には、人知れず異界の者たちが棲みつき、なんとも浮世離れした優雅な暮らしを送っていて…。泉鏡花が紡ぎ出す、妖しくも美しい世界感、異界の主・富姫と図書之助の禁断の恋の行方は…。幻想的な美しさに満ちあふれる詩情豊かな舞台にどうぞご期待ください。

 

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歌舞伎座12月公演

『天守物語』

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天守夫人富姫:中村七之助

姫川図書之助:中村虎之介

舌長姥/近江之丞桃六:中村勘九郎

朱の盤坊:中村獅童

亀姫:坂東玉三郎

2023/09/12