公演情報詳細
四月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2019年4月2日(火)~26日(金)
劇場:歌舞伎座
- 藤十郎、『寿栄藤末廣』の記念写真を撮影
- 歌舞伎座「四月大歌舞伎」初日開幕
- 歌舞伎座「四月大歌舞伎」幕見席のご案内
- 歌舞伎座「四月大歌舞伎」特別ポスターが完成
- 歌舞伎座4月公演オリジナル手拭い付きチケットをローチケで販売
- 歌舞伎座「イベント託児サービス」4月分受付は3月1日から
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演目と配役
昼の部
今井豊茂 作
藤間勘十郎 演出・振付
一、平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)
常盤御前 藤原基房 平宗盛 平知盛 平徳子 遮那王 左源太 平重衡 右源太 平時子 建春門院滋子 鎌田正近 平宗清 | 福助 権十郎 男女蔵 巳之助 壱太郎 児太郎 男寅 吉之丞 竹松 笑三郎 笑也 市蔵 彌十郎 |
二、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)
座摩社
野崎村
〈座摩社〉 〈野崎村〉 | 油屋娘お染 丁稚久松 弥忠太 勘六 山伏法印 山家屋佐四郎 手代小助 久作娘お光 油屋娘お染 丁稚久松 手代小助 百姓久作 後家お常 | 雀右衛門 錦之助 家橘 寿治郎 松之助 門之助 又五郎 時蔵 雀右衛門 錦之助 又五郎 歌六 秀太郎 |
坂田藤十郎米寿記念
三、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)
鶴亀
女帝 亀 従者 従者 従者 従者 従者 従者 鶴 | 藤十郎 猿之助 歌昇 壱太郎 種之助 米吉 児太郎 亀鶴 鴈治郎 |
四世鶴屋南北 作
四、御存 鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり)
白井権八 東海の勘蔵 飛脚早助 北海の熊六 幡随院長兵衛 | 菊五郎 左團次 又五郎 楽善 吉右衛門 |
夜の部
源平布引滝
一、実盛物語(さねもりものがたり)
斎藤実盛 小万 葵御前 太郎吉 九郎助 小よし 瀬尾十郎 | 仁左衛門 孝太郎 米吉 寺嶋眞秀 松之助 齊入 歌六 |
木村富子 作
二、猿翁十種の内 黒塚(くろづか)
老女岩手実は安達原の鬼女 山伏大和坊 山伏讃岐坊 強力太郎吾 阿闍梨祐慶 | 猿之助 種之助 鷹之資 猿弥 錦之助 |
近松徳三 作
戸部銀作 補綴
三、二人夕霧(ににんゆうぎり)
傾城買指南所
藤屋伊左衛門 後の夕霧 いや風 てんれつ 小れん 三つ物屋四九兵衛 おきさ 先の夕霧 | 鴈治郎 孝太郎 彌十郎 萬太郎 千之助 團蔵 東蔵 魁春 |
みどころ
昼の部
一、平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)
「平成」の世を讃える新作のひと幕
平家全盛の時代。常盤御前と平宗清をはじめとした源氏方と平氏方の人物が次々と登場。そして源氏の白旗を巡り…。
平成最後の歌舞伎座公演「四月大歌舞伎」の幕開きを飾る、新作の華やかな舞台にご期待ください。
二、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)
座摩社の喜劇味と野崎村の悲哀
大坂の質屋油屋の娘お染は、店に奉公する丁稚久松と深い仲。そして手代の小助は店を思いのままにするため、久松を落とし入れようと企んでいます。ある年の暮れ、久松は商い先から金を受け取った後、座摩社でお染と忍び逢いますが、手代小助の仕掛けた罠にはまってしまい…。〈座摩社〉
久松の育ての親、野崎村の久作の家に、店の金を盗んだと疑われた久松が帰されて来ます。すると久作はこれを機にかねてから久松を慕っていた娘のお光との祝言をあげようとしますが、そこへお染がやってきて…。〈野崎村〉
今回は可笑しみのある「座摩社」、両花道を使った哀しい幕切れで知られる名作「野崎村」をあわせてお楽しみいただきます。
三、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ )
女帝の長寿と弥栄を願い舞う祝儀舞踊
うららかな春の宮殿。女帝が長寿の象徴である鶴と亀に扮した廷臣と従者を従え出御します。廷臣と従者は女帝の長命長寿を願って吉例の舞を舞うのでした。
当代坂田藤十郎の米寿記念、絢爛な舞踊をご覧いただきます。
四、御存 鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり)
前髪の美青年が出会う江戸の大俠客
夜の鈴ヶ森。盗賊と化した雲助が襲った飛脚の書状には、江戸に出奔した白井権八を捕えると褒美の金がもらえると記されていました。やがて鈴ヶ森に差し掛かった権八は、大勢の雲助に襲われますが見事な刀さばきで次々と切り倒します。その様子を駕籠の中からうかがっていたのは、江戸から中国筋までその名を知られた俠客の幡随院長兵衛で…。
白井権八と幡随院長兵衛の運命的な出会いを描いた、歌舞伎味あふれるひと幕をご堪能ください。
夜の部
一、実盛物語(さねもりものがたり)
知勇を備えた武将実盛と源氏の白旗を巡る物語
時は平家の威光が絶頂の世。懐妊中の葵御前をかくまう百姓九郎助夫婦の家に、斎藤実盛と瀬尾十郎が生まれてくる子の検分のためにやってきます。追いつめられた九郎助夫婦が苦し紛れに差し出したのは赤子ではなく人の片腕。ひそかに源氏方に心を寄せる実盛は、瀬尾を巧みに言いくるめて葵御前の危機を救います。瀬尾が去った後、実盛は源氏の白旗をつかんだ小万の腕を切り落とした様子を語り始め…。
斎藤実盛は歌舞伎において「生締(なまじめ)」とも呼ばれ、分別のある武将の典型的な役柄。扇を用いて物語る場面がみどころで、平家に仕えながらも源氏に忠を尽くさんとする実盛の生き様、ドラマ性あふれる時代物の名作にご期待ください。
二、猿翁十種の内 黒塚(くろづか)
月光が照らし出す人の業
諸国行脚の途中の阿闍梨祐慶一行は、すすきが生い茂る奥州安達原で、岩手という老女の家に一夜の宿を請います。岩手は糸繰り唄を唄い一行をもてなしながら、自らの不幸な身の上を語りますが、祐慶の言葉に仏果を得て心が救われます。童心に帰った岩手は月明かりのなか無心で踊りますが、祐慶たちに決して覗いてはならないと固く禁じた一間を見られたと知り…。
安達原の鬼女伝説をもとに、鬼女の恐ろしさと人間のもつ心の闇を深く描き出した、古典性と近代性が融合した舞踊劇をご覧いただきます。
三、二人夕霧(ににんゆうぎり)
伊左衛門と二人の夕霧
藤屋の伊左衛門は、馴染んだ新町の遊女夕霧に先立たれ、今は二代目夕霧と所帯をもって、傾城買の指南所を開いて暮らしています。伊左衛門は押しかけてきた借金取りに着物をはぎ取られ紙衣姿になってしまいますが、そこに現れたのはなんと、死んだと思っていた先の夕霧で…。
伊左衛門と夕霧の再会を描く、『廓文章』の後日譚。パロディとして面白みある趣向と、いかにも上方和事らしいやわらか味のある情緒にあふれた舞踊劇をお楽しみください。
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