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歌舞伎座「七月大歌舞伎」初日開幕
2027年7月2日(木)、歌舞伎座「七月大歌舞伎」の初日が幕を開けました。
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▲ 『末広がり』左より、中村隼人、市川染五郎
昼の部は、『末広がり』から。主人から「末広がり(扇)」を買ってくるよう命じられた太郎冠者(隼人)はすっかり騙され、古傘を売りつけられてしまいます。そんな太郎冠者に怒り心頭の主人の大名(染五郎)ですが、太郎冠者は失敗を認めないどころか、古傘を手に陽気に踊りを披露する始末。それに連れて大名も踊りに加わると、舞台は一層賑やかに。明るく大らかなやりとりに満場の客席も盛り上がりました。
▲ 『時今也桔梗旗揚』左より、松本幸四郎、市川染五郎、尾上松也
続いては、『時今也桔梗旗揚』。武智光秀(幸四郎)は本能寺の酒宴の席で主君・小田春永(松也)から辱めを受け、馬が水を飲む盥(たらい)に入った酒を呑めとまで命じられます。さらには妻・皐月(扇雀)の過去まで愚弄され、ついに我慢の限界に…。切腹を命じられた光秀が、「時は今」の辞世の句を詠み上げた後、謀反の本心を明かす場面では観客もぐっと息を飲みました。森蘭丸(染五郎)との緊迫感あふれる共演や、物語のキーマンである四王天但馬守(團十郎)とのやりとりなど、新たな時代の「馬盥(ばだらい)」の上演に、客席は大きな拍手で包まれました。
▲ 『御浜御殿綱豊卿』(Aプロ)前:松本幸四郎/後:片岡仁左衛門
▲ 『御浜御殿綱豊卿』(Bプロ)前:中村隼人/後:尾上松也
昼の部の最後は、『御浜御殿綱豊卿』です。赤穂事件で浅野内匠頭が切腹した翌年、徳川綱豊卿(Aプロ:仁左衛門/Bプロ:松也)の屋敷では、お浜遊びが繰り広げられています。そこに現れた富森助右衛門(Aプロ:幸四郎/Bプロ:隼人)は、主君の仇・吉良上野介の来訪を待ちつつも、その事実を押し隠しています。そんな彼の姿をみた綱豊卿は、その本心を問い詰め…。日ごろは遊びにうつつを抜かしているように見せながら、本心を腹に隠しもつ綱豊卿の様子に、客席は見入ります。綱豊卿と助右衛門、互いの本心を隠して展開される心理戦に場内もぐっと引き込まれ、昼の部の豪華なひと幕が締めくくられました。
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▲ 『鎌髭』(Bプロ)左より、中村鷹之資、市川右團次
▲ 『鎌髭』(Aプロ)左より、中村福之助、中村虎之介
夜の部は、歌舞伎十八番の内『鎌髭』から。平家の残党、悪七兵衛景清(Aプロ:福之助/Bプロ:鷹之資)は、自らの命を狙う源氏武将の三保谷四郎(右團次)と遭遇します。三保谷の手下は、あの手この手で景清の命を狙いますが、超人的な力でそれらを跳ね返す景清。ついには大鎌を手にして現れる三保谷に、景清はその鎌で自分の髭を剃るように命令し...。圧倒的な存在感で景清に対峙する三保谷と、景清とのコミカルなやりとりでおかしみを誘う猪熊入道(虎之介)との息の合ったかけ合いなど、みどころあふれるダイナミックなひと幕に、場内が引き込まれました。
▲ 『神明恵和合取組』左より、市川團十郎、中村芝翫
続いては、『神明恵和合取組』です。「め組」の鳶は、力士たちと些細な衝突から大喧嘩を引き起こします。一旦はその場を収める鳶頭の辰五郎(團十郎)ですが、その後、愛する女房お仲(扇雀)と倅の又八(秀乃介)に別れを告げ、四ツ車大八(芝翫)率いる力士たちのもとへ向かい...。辰五郎の、鳶の親分としての器の大きさ、荒々しさは客席を魅了し、江戸座喜太郎(梅玉)の存在感には江戸の風情が際立ちます。鳶の面々には花形俳優もそろい、華やかに舞台が展開します。焚出し喜三郎(幸四郎)が、白熱する鳶と力士の喧嘩に割って入り大団円を迎えると、客席から大きな拍手が送られました。
▲ 『春興鏡獅子』左より、市川新之助、市川團十郎、市川ぼたん
最後は、新歌舞伎十八番の内『春興鏡獅子』です。歌舞伎座の創設者であり、『鏡獅子』の作者でもある福地桜痴の没後120年という節目の本年、九世市川團十郎が初演した歌舞伎座で、当代團十郎が可憐な女方と勇猛果敢な獅子の精を踊り分けます。江戸城での新年行事、鏡曳きにあたり余興を披露するよう命じられる小姓弥生(團十郎)。恥じらいながらも踊りを披露しますが、手に取った獅子頭に魂が宿り、引かれるように花道を引っ込みます。胡蝶の精(ぼたん/新之助)が若々しく可憐な踊りを見せた後、勇壮な獅子の精が登場すると、場内の空気は一変します。迫力満点の獅子の精の豪快な毛ぶりでクライマックスを迎えると、万雷の拍手のなか幕となりました。
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歌舞伎座地下2階の木挽町広場では、全国の「御菓子・老舗店フェア」を開催しています。ご観劇の際はぜひお立ち寄りください。
歌舞伎座「七月大歌舞伎」は、26日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。
