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八代目菊五郎が語る、歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」
2026年10月2日(金)から始まる、歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」に出演の八代目尾上菊五郎が、公演に向けての思いを語りました。
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役を演じる難しさ
菊五郎は、第一部『義経千本桜』「川連法眼館」通称“四の切”で佐藤忠信/佐藤忠信実は源九郎狐を、第二部『近江源氏先陣館』「盛綱陣屋」で佐々木盛綱を勤めます。「八代目菊五郎を襲名して以来、古典により一層真摯に向き合いたいと思っていたところ、この2役のお話をいただき大変ありがたいです。私に勤まるのだろうかと緊張や恐れもありますが、その思いを力に変えて精一杯勤めたいです」と、意気込みます。
それぞれの役の難しさを問われると、「“四の切”は、軽やかな狐の動きや、“狐詞(きつねことば)”という独特な喋り方の難しさもありますが、それ以上に、作中で貫かれている子が親を思う心情が演じるたびに難しく、今回さらに深めていきたいところです。『盛綱陣屋』は国立劇場で勤めさせていただいた経験があり、戦場という極限状態のなか、時政公への忠義と、弟、甥、自分の子、母、それぞれへの思いに気持ちが引き裂かれながらも、首実検で何を決断するのかという部分が、演じていて難しいです」と、語ります。
受け継いだ思いを
音羽屋型の“四の切”の魅力について、菊五郎は、「親子の情愛だと思います。音羽屋代々に大事に伝えられてきた親を慕う気持ちを大切にしたいです。現代のお客様にとっては遠い昔の話のように感じるかもしれませんが、今にも通じる要素が、“情”なのではないでしょうか」と、思いを伝えます。「父の“四の切”をみて、ずっと勉強してまいりました。父は背中で見て学べという人で、直接の指導はあまりないのですが、いかに型を脱ぎ捨ててその役の心情になりきれるかということが大切だと常々感じております」と、七代目菊五郎からの学びも述べました。
「盛綱陣屋」は仁左衛門とWキャストで勤めます。「仁左衛門のおじ様は、全てにおいて尊敬する先輩です。大きな背中を仰ぎ見ながら、この作品が描く“選択”を自分なりに落とし込んでいけたらと思います」と、気合を込めつつ、「盛綱は初代さん(初代中村吉右衛門)と岳父(二世中村吉右衛門)が大変高い山のようにそびえ立っており、そして今回Aプロで仁左衛門のおじ様がそびえ立っていますので、どこを見ても高い山だらけで怖気づいてしまう気持ちもあるのですが、1歩1歩登っていきたいと思います」と、先人たちの姿を胸に、決意を固めます。
最後にお客様に向けて、「10月はバラエティに富んだ演目が並んでおります。歌舞伎座で“四の切”と「盛綱陣屋」を演じるのは初めてですので、歌舞伎の名作を今の自分がどう演じることができるのか、非常に大きな挑戦にはなりますが、演目に描かれている親子の情と人を思う気持ちをお客様にお届けできるよう精一杯勤めたいと思います」と、力強く締めました。
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歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」は、10月2日(金)から20日(火)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。
