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仁左衛門が語る、南座「吉例顔見世興行」
12月1日(火)に開幕する南座「當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」に出演する片岡仁左衛門が、公演に向けての思いを語りました。
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『河内山』の魅力
京の師走を華やかに彩る「吉例顔見世興行」。はじめに仁左衛門は「今年も顔見世に出られることができ、ほっとしています」と、笑みを浮かべます。仁左衛門は、昼の部『河内山』で、河内山宗俊を勤めます。お数寄屋坊主の河内山が、高僧に化けて松江邸に乗り込むところ、最後には正体がばれてしまうという筋立てです。「私が勤めるときには、必ず質見世の場をつけています。そこで河内山の正体が分かっていると、お客様も面白いと思いますし、そのあとの松江邸の場で、松江公とやりあっているところも面白くご覧いただけると思います」。
悪党ではあるけれど、権力に対して立ち向かっていく河内山宗俊という人物については、「『悪に強きは善にもと』というせりふがあるように、弱きを助け権力に逆らい抵抗するという、ある意味で善人な面があるところと、やはり最後の玄関先でのせりふです。お琴が入り、乗って話すところは非常に気持ちがいいものです」と、笑顔でその魅力にふれました。
作者は河竹黙阿弥です。「黙阿弥というと七五調が強調される傾向がありますが、“会話”が七五調になっていないといけません。その兼ね合いがとても難しくもあり、楽しくもあるところです」と考えを述べ、「せりふには、内容を伴ったメリハリが必要です。『ここは張るところだ』、『ここは低いところだ』と、計算しながらやると“せりふ”になってしまいます。せりふというのは“言葉”でなければいけません。心を大事にして喋ると、自然とそういう芝居になるものです」と、信念を語りました。
次代への期待
今年の「顔見世」では、三代目尾上辰之助が襲名披露します。尾上松緑家との思い出を尋ねられると、「おじさん(二世松緑)には、いろいろと励ましてくださったこともあり、とてもうれしかったです。また私が忠臣蔵の寺岡平右衛門を初役で勤めたとき(昭和47〈1972〉年3月新橋演舞場)にも教えていただきました」と振り返り、「亨ちゃん(初世辰之助本名)とは、とにかくよく遊びましたね(笑)」と懐かしい表情をみせます。
辰之助については、「昨年の『義経千本桜』での小金吾の芝居も、しっかりと役の気持ちを掴んでやっていました。女方も勤めていくかもしれませんし、非常にいいものを持っています」と印象を話し、「とにかく若い人が活躍してくれないと歌舞伎の将来がありませんから。若手で伸び盛りというのは楽しみで、やっぱりうれしいですね」と、期待を寄せます。
常に前へ
「とにかく、常に前回よりは前へ、一歩二歩進んでいかなければいけません。これで完成ということもないものですから。常に自分がやっているお芝居に対して、『これでいいのかな』、『違うのではないか』という気持ちを持っていますから、(芝居は)自然と変わってくると思うんです。やっている間に変わっていく。演じるその人物の生き様、その場面その場面でどのような反応を示すかということが一番大切です」と、強い眼差しで語りました。
京の師走の風物詩である「顔見世」。「京都で師走に歌舞伎を上演する、(1年の)最後を締めくくる南座の顔見世興行というのは、私たちにとっては特別なんです」と、思いを打ち明けます。早くも今年の自身を振り返り、「去年の自分より、今年の自分のほうが良かったんじゃないかな。少しでも進歩しなければいけないと常に心がけています。自分のなかでは、それはある程度達成できたという気持ちです」と、言葉に思いを込めました。
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京の年中行事「當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」は12月1日(火)~24日(木)までの公演。チケットは11月9日(月)から、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で発売予定です。
