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「新春浅草歌舞伎」鏡開きで出演者がご挨拶

▲ 右より、安孫子正松竹株式会社副社長、中村錦之助、
1月2日(土)、浅草公会堂で「新春浅草歌舞伎」恒例の鏡開きが行われ、出演者が新年のご挨拶を行いました。
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新しい年の始まりにふさわしく、穏やかに晴れた浅草の朝。劇場前のオレンジ通りは、俳優たちをひと目見ようと、大勢のファンで埋め尽くされました。公演の中心となる出演者が一新されて2年目、凛々しいスーツ姿で登場した七人を、割れんばかりの拍手が包みました。

出演俳優のご挨拶で、「待ってました!」と威勢のよい声援を受けた松也は、早朝からお集まりのお客様にお礼の気持ちを述べます。「昨年の浅草は皆、無我夢中でしたが、地元の皆さんやお客様の支えを力に変えて、1カ月を乗り越えることができました。今年は新悟くん、国生くんが加わり、さらには錦之助のお兄さんにご協力いただいて、また新たな浅草歌舞伎をお見せできると思います」と、自分たちの手で公演をつくり上げていこうという意気込みを語りました。

今年も浅草から始まる1年がうれしい、と語ったのは巳之助です。気づけば出演メンバーの中でも年長組に入り、最近物忘れがひどくて…と笑いを誘いつつも、「芸への真摯な気持ちと初心は忘れず、1カ月頑張ってまいります」と、決意を示しました。

新悟は3年ぶりの浅草。「第1部、第2部ともに出演させていただくのは初めてで、身の引き締まる思い。盛り上げていきたいと思います」と、真摯な表情を見せました。

「お客様が“さる”ことがないよう、精一杯勤めます」と、干支にちなんだ挨拶で大きな喝采を浴びたのは米吉。

その米吉と同じく、5年連続5度目の浅草で、「女方、立役、老け役と勉強できることが本当にうれしい」と、晴れやかな表情を見せた隼人。浅草連続出演5年目にして二人の共演は初めてとのこと。

最年少の国生も、「僕にとっていろいろな意味でのスタート。浅草のメンバーに加えていただいてうれしい」と喜びを述べました。

浅草への出演は21年ぶりという錦之助、ひときわ大きな拍手に迎えられました。「一所懸命頑張っていけば、将来歌舞伎を背負って立つ俳優にきっとなってくれると思います。本日ご来場の皆さんには、『新春浅草歌舞伎』を浅草中に宣伝していただきたいですね」と、若手俳優たちに心からのエールを送りました。
正月は歌舞伎だけでも東京、大阪で5座が開かれることに触れた松也。「未熟ではあるとは思いますが、気持ちと情熱だけはどの劇場にも負けない、それが若手公演の魅力だと思います」と胸を張ると、出演者たちも口々に「1度と言わず2度3度、足を運んでいただきたい」語り、お客様に日ごとに進化していく舞台をお見せすることを誓いました。最後は、心を一つにしての鏡開き。お集まりの皆さんに樽酒を振る舞い、劇場周辺は新春の慶びに包まれました。
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浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」は、1月26日(火)までの公演。「お年玉〈年始ご挨拶〉」のスケジュールはこちら。チケットは、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹にて販売中です。