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五月花形歌舞伎 新橋演舞場に櫓がお目見え
建替えのため一時休場となる歌舞伎座に代わり、新橋演舞場が歌舞伎のメイン劇場となりますが、その新橋演舞場「五月花形歌舞伎」初日の5月4日、劇場正面に櫓がお目見えしました。
芝居小屋の櫓は、江戸時代には幕府公認の劇場である証。その伝統と誇りを受け継ぎ、新橋演舞場85年の歴史の中で初めて登場した櫓には、新橋演舞場の座紋「雪月花」(せつげつか)が鮮やかに染め抜かれています。
櫓のお披露目を祝し、市川染五郎、尾上松緑、市川海老蔵、中村勘太郎、中村七之助らが挨拶と鏡開きを行い、お囃子の田中傳左衛門が"一番太鼓"の儀を執り行いました。
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市川染五郎
歌舞伎座は先月閉場式を終え、3年後に新しい歌舞伎座が誕生いたします。それまでの期間はこの新橋演舞場を中心に歌舞伎の興行が行われてまいります。その第一歩となるこの公演で、大きな役を勤めさせていただくことは光栄であり、また大きなプレッシャーも感じております。この公演を成功させ、新しい歌舞伎座ができるまで、皆様と歌舞伎を盛り上げていきたいと思っています。
尾上松緑
4日前に歌舞伎座が閉場式を終えたばかりですが、こうして新橋演舞場で初日を開けさせていただけることを、とても嬉しく思っています。歌舞伎座という歌舞伎の本拠地を一時失った今はまさに踏ん張り処です。メインとなる新橋演舞場ならではの魅力を存分に発揮できるように、我々も精進を重ねていきたいと思っています。
市川海老蔵
僕たち若手でこのように新橋演舞場でお芝居を始められますことは大変ありがたいことです。ぜひ新しい空気を味わい、若いエネルギーのお芝居を楽しんでいただきたいと願っています。皆様の熱気に負けないようにがんばりますので、一層熱い応援をお願いいたします。
中村勘太郎
歌舞伎の本拠地がこの新橋演舞場に移る、その第一歩をこのメンバーで勤めさせていただける事は本当に幸せです。そして櫓のある劇場で芝居ができるということに、身が引き締まる思いでいます。
中村七之助
歌舞伎座から新橋演舞場へ、その第一歩の最初の月に出演させていただけることを光栄に思います。歌舞伎座じゃないから歌舞伎はいいや、歌舞伎座が新しくなってから行こうと思われないよう、一所懸命千穐楽まで勤めたいと思っています。