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愛之助 永楽館大歌舞伎公演 記者発表
第三回目となる永楽館大歌舞伎(兵庫県豊岡市)が11月5日初日、10日千穐楽の日程で行われます。8月6日に大阪市内のホテルで出演者と演目が発表され、座頭をつとめる片岡愛之助が意気込みを語りました。
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『近頃河原の達引』について
今回、片岡家にとって大切な演目である「堀川」(『近頃河原の達引 堀川与次郎内の場』をさせていただくことなり、私は猿廻しの与次郎役をつとめさせていただきます。以前から与次郎はむずかしすぎて、とてもできないと思っていましたが、今回、おじの我當から手取り足取りの指導を受けながら、挑戦させていただくことになりました。
「堀川」はイヤホンガイドがいらないくらい内容がわかりやすいです。永楽館の地元の方々や、はじめて歌舞伎をご覧になるお客様にもわかりやすい演目です。去年の永楽館では、江戸歌舞伎の弁天小僧をしましたので、今年は上方らしい歌舞伎をと思い、ぼく自身も大好きな演目ですし、愛之助は白塗りの二枚目だけではない、いろんな愛之助も見ていただきたいという思いもあります。
『口上』、『義経千本桜 道行初音旅』
こけら落しのときにも口上をさせていただいたのですが、そのおりはトークショウのようにしゃべりました。今年も5人で、にぎやかにさせていただこうと思います。
また今回は、永楽館という劇場ならではの「吉野山」をご覧いただきたいと思っています。藤間のご宗家に工夫していただきまして、まだまだこれから作り上げるわけですが、いつもと少し違う吉野山をご覧いただきたいですね。
永楽館について
永楽館は本当に江戸時代にタイムスリップしたような小屋ですね。まず普通の劇場の立地にはありえないような普通の町並みの中に建っています。隣の家が永楽館、というような、あぁ昔の小屋はこんなふうだったんだなぁと感じました。
それから劇場の狭さですね。お客様との距離が非常に近いんです。ふだんの劇場より近いところからキャッチボールの玉が返ってくるわけです。すごく熱いパワーが客席から来るわけで、ぼく自身とても燃える小屋ですね。
今年は竹三郎さん、吉弥さん、壱太郎さん、薪車さんと心強い面々で公演をさせていただきます。
そして秋の但馬はカニも温泉も楽しんでいただけます。歌舞伎をごらんいただき、永楽館というすばらしい歌舞伎小屋を全国の皆さんに知っていただきたいと思います。