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開幕直前「第四回あべの歌舞伎 晴の会」出演者が語る

開幕直前「第四回あべの歌舞伎 晴の会」出演者が語る

 「第四回あべの歌舞伎 晴の会」 左より、片岡當十郎、中村翫政、片岡當吉郎、片岡當史弥、片岡りき彌、片岡佑次郎、片岡千次郎、片岡千壽、片岡松十郎

 

 

 8月2日(木)~5日(日)、大阪 近鉄アート館で開催される「第四回あべの歌舞伎 晴の会(そらのかい)」に向け、出演者が語りました。

 4年目を迎え、夏の恒例公演の一つになってきた感のある「晴の会」。今回は、四世鶴屋南北が『夏祭浪花鑑』に実際の事件を入れ込んで潤色し、後に『東海道四谷怪談』の元ともなった『謎帯一寸徳兵衛(なぞのおびちょっととくべえ)』を上演します。出演者9名は、それぞれに特別な思いや目標を持ちながら、『謎帯一寸徳兵衛』にとり組みます。

 

『夏祭』の役柄との違いを意識して

 「まさかという思い」で4年目を迎えた松十郎は大島団七役。「感謝を胸に、今回も仁左衛門旦那から手取り足取り教わりながらやらせていただきます。団七は裏も表もなく、ただただ悪い人物やな、というのが第一印象。悪を悪のまま表現するのか…、そこは旦那にうかがいながら、言われたことをできるようにしていきたい」と意気込みます。千壽はお梶とお辰の2役。「少しでも役に違いが出せればと思います。どこまで『夏祭』の名場面が出てくるかはわかりませんが、作品をご存じの方はそのあたりも楽しんでいただけます。一方のお梶では、去年演じたお岩様を思い出すような場面がいくつかございます」。

 

 千次郎は一寸徳兵衛と三河屋義平治の2役で、亀屋東斎として、台本の改訂にもあたります。「徳兵衛は『夏祭』とは違い、元武士で今はお店の主。懐の深さなどを表現できるよう声の出し方から勉強したい。舞台が深川あたりで、江戸の言葉で話さなければなりません。『夏祭』とは違う難しさも、台本を書きながら感じていました」。

 

自分たちでつくり上げていく公演

 佑次郎は番頭伝八。「物語の隙間に入り込んでは、あっちでこちょこちょ、こっちでこちょこちょやっている印象があるので、うまく場面の前後を埋められれば。稽古で皆と一緒につくり上げていきたいと思います」。りき彌は芸者お磯で、「『夏祭』の琴浦のようなポジションだと思いますが、似たような場面はあっても、お磯としてつくり上げていきたい」と気合十分。當史弥は兵太夫妹琴浦と義平治女房おとら。「琴浦は芯や品のある武家女房として演じられれば。おとらは『夏祭』のおつぎよりは少し三枚目のような気がしています」。

 

 初参加の當吉郎は大島佐賀右衛門。「台本を読んだ限りでは、粘着質でストーカーみたいな行動もします。はたから見たら絶対無理なことを必死でやる姿をお見せできれば」。翫政は釣船三吉。「いいところのぼんぼんですが、団七に使われて盗みに入ったりもします。作品におけるスパイス的な役として面白くしたい気持ち」と意欲を語りました。當十郎は玉島兵太夫。「昨年に続き今回も、見てきた先輩方のお芝居で、あの人のあの部分は自分にも合うかな、合わないかなと考えながらやっていきたいと思います」と、変わらぬ熱意を見せました。

 

晴の会らしい上演で

 秀太郎、仁左衛門の意見をうかがい、劇団前進座の公演も参考に、上演台本をつくりあげたという亀屋東斎こと千次郎は、「(『夏祭』『四谷怪談』と)重なる場面はそのままにしてパロディー感を出したいと考え、いろいろ付け足したりしたりもしました。また、原作は筋がとても入り組んでいますので、わかりにくいところは大幅にカットし、ストーリーとしてわかりやすく整理しました」と明かしました。

 

 その一方、仁左衛門からは「登場人物それぞれの人間性、人物像をお客様に楽しんでいただかなければならない」、ただ筋を追うだけではだめだとの教えを受け、舞台上で亀屋東斎として人物紹介をするなどの工夫も考えています。そこには、三方を客席に囲まれた臨場感あふれる舞台空間が特徴の「晴の会」らしい、お客様との親密感を大切にする気持ちがあふれます。そして、「出演者の個性にも期待しております」との言葉に、出演者全員がやる気満々の笑顔を見せ、開幕をいっそう期待させました。

 あらすじほか公演の詳細は、特設サイトをご覧ください。また、8月6日(月)13:00からは、公演出演者による子ども向け歌舞伎ワークショップ「ようこそ歌舞伎の世界へ!」も開催されます。「晴の会」は、日本一高いビル、あべのハルカス近鉄百貨店本店ウイング館8階、近鉄アート館で8月2日(木)に初日を迎えます。

2018年07月26日

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