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超歌舞伎、ついに京都初上陸

超歌舞伎、ついに京都初上陸

 左より、安孫子正松竹株式会社代表取締役副社長、澤村國矢、中村獅童、川添雄彦日本電信電話株式会社取締役研究企画部門長

 

 

 8月2日(金)から始まる南座新開場記念「八月南座超歌舞伎」に出演の中村獅童、澤村國矢が、公演について語りました。

 あの「超歌舞伎」が、いよいよ8月に南座で上演されることになりました。公演タイトルは「八月南座超歌舞伎」。

 

 平成28(2016)年から、毎年「ニコニコ超会議」において上演を重ねてきた「超歌舞伎」は、伝統芸能である歌舞伎と、NTTの最新テクノロジーが融合した、新しい歌舞伎として注目を集めてきました。このたび、NTTと松竹が設立した「NTT・松竹パートナーズ」が主催する「ICT(情報通信技術)を用いた新たな歌舞伎興行」の第一弾として、南座で装いも新たに上演することになりました。

 

超歌舞伎、ついに京都初上陸

南座で超歌舞伎を

 今回は、『超歌舞伎のみかた』、獅童と初音ミクの二人による新作舞踊『お国山三 當世流歌舞伎踊(いまようかぶきおどり)』、そして今年4月のニコニコ超会議でも上演された『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』を、南座ならではの演出でおくる三本立ての本公演と、別配役で『今昔饗宴千本桜』のみを上演するリミテッドバージョンの2種類が用意されています。2日間の「ニコニコ超会議」での公演とは異なり、約1カ月間の長丁場となります。

 

 若い頃からの思い出が詰まっているという南座について、「伝統はあるが、新しい試みもできる非常に柔軟な劇場」だと語った獅童。「超歌舞伎を南座で、歌舞伎の劇場としては初演として、上演させていただけるということは感慨深いものがあります」。南座では宙乗りもあり、「ニコニコ超会議とは違った、また新しい、さらに進化したお芝居をお見せすることができれば」と、目を輝かせます。

 

超歌舞伎、ついに京都初上陸

 獅童、初音ミクの敵役として、初演時より出演してきた國矢は、リミテッドバージョンの『今昔饗宴千本桜』では、本公演で獅童が演じる佐藤四郎兵衛忠信を勤めます。「獅童さんがお客様を燃え上がらせた、あの魂を引き継がねばならないというプレッシャーに押しつぶされそうですが、全身全霊で頑張りたいと思います」と、真剣な表情で述べると、獅童は「お客さんの煽りは、僕は負けないと思う(笑)。國矢さんがどういうふうにお客様を煽るのか、ぜひこの目で確かめたい」と、いたずらっぽく続けました。

 

超歌舞伎から感じること

 これまで4年にわたり勤めてきた「超歌舞伎」について、獅童は、「毎回、古典の再発見」だったと振り返りました。「やはり伝統、型があるからこそ、新しいことができる。最新技術との融合についてですが、僕がやっていることは古典的なこと。先人がお考えになった衣裳や化粧は、大きな会場にいっても映える。歌舞伎はどんなところでも、どんなものとでも融合できる」と、感じたといいます。

 

超歌舞伎、ついに京都初上陸

 共演を重ねてきたミクについて、獅童は「踊りが大変に上達なさっている(笑)。陰で並々ならぬご努力があるんだなって。年々固さがとれてしなやかになっているので、相当な稽古量だと思います。見習わないといけない」。また、南座という劇場で「やってみたいことはいっぱいある。昨日もミクさんに電話をして、相談したところです」と、笑顔で語る胸の内には、8月の「超歌舞伎」に向けて、技術と劇場の魅力を活かしたさまざまな演出の構想があるようです。

 

 「歌舞伎という日本の伝統芸能と最新技術の融合というのがテーマですから、それを一番感じていただきたい。歌舞伎ならではの色彩美や表現にもこだわっています。また、お客様参加型の演目だと思いますので、世代を問わず、ぜひペンライトを振りながら、盛り上がっていただきたいです」と、熱い口調でアピールした獅童。続けて國矢も、(公演月が真夏とあって)「涼しい劇場へ、観光の方にも気軽に来ていただき、お見せする芝居は熱い、というものを目指したい」と、意気込みを語りました。南座ならではの、新たな超歌舞伎が楽しめる「八月南座超歌舞伎」、ぜひご期待ください。

 南座新開場記念 「八月南座超歌舞伎」は8月2日(金)から26日(月)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で、6月6日(木)発売予定です。

 

超歌舞伎、ついに京都初上陸

2019/05/31