ニュース
【開催中止】猿之助が『スーパー歌舞伎II ヤマトタケル』記者発表とプレゼンショーに登場
【開催中止】
下記の7月28日(火)~9月25日(金)に予定していた『スーパー歌舞伎II(セカンド) ヤマトタケル』は、新型コロナウイルスの感染拡大と政府の緊急事態宣言を受け、主催者の判断により中止となりました。詳細はこちらをご確認ください。
▼
令和2(2020)年の夏、豊洲のIHIステージアラウンド東京(360°回転劇場)で上演される『スーパー歌舞伎II(セカンド) ヤマトタケル』主演・演出の市川猿之助が、同劇場で行われた、記者発表とスペシャルプレゼンショーに出席しました。
▼
世界へ向けて、日本の文化のもつ力を
平成29(2017)年、豊洲に開場したIHIステージアラウンド東京。同劇場で、歌舞伎が上演されるのは、初めてです。来年の夏は、世界各国から観光客が押し寄せるであろう東京。猿之助は「日本のよさ、日本の文化のもつ力を皆様に知っていただくいい機会。伝統文化の代表である歌舞伎をここで上演できることは、本当に役者としてうれしい限り」と、心境を語りました。
上演されるのは、伯父の先代市川猿之助(現 猿翁)が生み出した、スーパー歌舞伎の第1作目で、歌舞伎界にとっても記念碑的な作品である、『ヤマトタケル』。「歌舞伎の歴史、日本の文化の歴史に、また新たな1ページを加えられるよう、この作品をつくって参りたいと思います」と言う猿之助は、人との〝出会い″を大切にしていきたいと続けます。
株式会社TBSテレビと松竹株式会社の提携で送る今回の公演に対し、「TBSさんと出会うことによって、今まで不可能だったことが可能になる、このような人と人との出会いによって、できなかったことが実現できていく、これを大切にしていきたい。自分一人ではできることではないので、いろいろな皆さんと出会って、ご協力を仰ぎながら、来年に向けて準備をして参りたい。そして今まで皆様がご覧になったことがないような、これが歌舞伎なのか、というような歌舞伎を、ぜひ、ここでつくっていきたい」と意気込みました。
演出の構想
周りを舞台に囲まれた客席が、物語の展開に合わせて360度回転することが、劇場の特徴。実際に客席を回転させると「説明がないと僕ら(出演者)は、舞台が動いていると思ってしまいます。出る方の役者も混乱します」と、笑顔を見せた猿之助。やってみたいことを問われた際には、スーパー歌舞伎の特徴の一つである宙乗りに触れ、開場以来この劇場では、「客席の上を飛んだことがないとうかがいましたので、この劇場の客席の上を飛んでみたい」と述べました。
また、当日行われた、360°回転劇場ならではの演出効果を用いたLEDスペシャルプレゼンショーに対して「まさに“かぶいて”いる感じ。来年の構想が湧いてきます、素晴らしい劇場」と、感慨深げに話し、「スピーカーも素晴らしいものが入っているんじゃないかと。音が非常に良い。音楽の部分で面白いことできないかなと思っています。せっかく360度、どこでも正面で聞こえるので」と、構想をふくらませました。
『スーパー歌舞伎II(セカンド) ヤマトタケル』は「つくる段階から、世界の皆さんを意識して、わかりやすく、どなたでも楽しめるような視覚的効果を使って訴えたい。この劇場をこれから研究し、フルに使って、視覚的に、また体感を重要視してつくっていきたい」と気合十分です。
次世代への継承
また、今回、中村隼人が、猿之助とダブルキャストで出演することが発表されました。現在、南座で新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』に出演しているため、ビデオメッセージを寄せた隼人。「本当に信じられない気持ちとともに、喜びをかみしめております」と緊張の面持ちで話し始め、「大きな挑戦であり、試練だと思っております。また、このヤマトタケルは、私の父も勤めたことがある役なので、自分が勤められることは本当にありがたい。猿之助兄さんに色々とうかがいながら、精進していい舞台をつくっていきたい」と語りました。
猿之助は、『ヤマトタケル』も「今回、スーパー歌舞伎II(セカンド)として受け継がれていくわけですので、僕も次の世代にバトンタッチしつつ、自分も活躍して、橋渡しの現場を同時進行で皆様にお目にかけようと思う。やはり歌舞伎は伝統芸、今まで人から人へと伝わってきた」と、熱く話しました。
▼
まだキックオフしたばかりの、『スーパー歌舞伎II(セカンド) ヤマトタケル』プロジェクトですが、かつてない歌舞伎を観ることができそうです。公演の詳細が決まり次第、歌舞伎美人サイトでもお知らせしていきますので、ご注目ください。なお、スペシャルプレゼンショーの模様は、世界へ向けて生配信され、現在も公式サイトでご覧いただけます。