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幸四郎、松也が語る、歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第一回」生配信

幸四郎、松也が語る、歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第一回」生配信

 歌舞伎界初!のオンライン合同取材会に出席した松本幸四郎(右)と尾上松也(左)

 5月29日(金)20時から生配信される、歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話(かぶきやわ) 第一回」に出演の松本幸四郎、尾上松也が、生配信に向けての思いを語りました。

 今回、歌舞伎界では初めてとなる、オンライン合同取材会に出席した幸四郎と松也。緊急事態宣言による外出自粛要請のため、対面式ではなくオンライン上での取材会開催となったことに対し、「面白さや楽しさがある反面、やはり悲しくもなる」と幸四郎。一方で、「いろんな可能性が広がるのでは」とも話し、松也も「難しさもありますが、今回の経験を活かして」今後につなげられるのではと、前向きな様子を見せました。

 

幸四郎、松也が語る、歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第一回」生配信

 

幸四郎と松也が挑む「歌舞伎家話」生配信

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、3月以降の演劇公演が続々と中止になり、自宅での自粛生活をしていた幸四郎は、「役者も何かできることはないのか。発信する場が必要だ」と感じていたと言います。「配信が一番早く実現できる方法のひとつと思いました。早く舞台がしたいという思いはありますが、現状を受け入れて、逆に今だからこそできることを考えていくことが、歌舞伎にとっても新たな道になるのでは」と語ります。

 

 今回の「歌舞伎家話」は、幸四郎が松也をゲストに迎え、それぞれが自宅からビデオ通話で対談を繰り広げるというもの。幸四郎は松也について、「普段と芝居をしているときの熱さとのギャップがある。また、芝居もそうですが、日常の会話も投げればちゃんと返してくれるという安心感、キャッチボールの軽快さがある」と話し、対談への期待をもたせます。

 

 松也は、自粛期間中に自身が参加したいくつかの企画の反響を受け、「歌舞伎としても何かできることがあるのではないかとずっと考えていました。こういう時期だからこそ、積極的にチャレンジしていきたいと思っています」と、熱意をみせました。松也は幸四郎に対し、「後輩が憧れをいだくようなかっこよさと熱量があり、お芝居に関してたくさんのアイデアと情熱、確かな技術と知識をもっていらっしゃる。幸四郎さんの話術になんとかついて行って、皆様にも楽しんでいただけたら」と話し、二人の仲の良さがうかがえます。

 

幸四郎、松也が語る、歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第一回」生配信

 

舞台への熱い思いを再確認した自粛期間

 テーマとして掲げる「凄艶(すごつや)」は、幸四郎が好きな二つの言葉、「凄い」と「艶やか」を合わせたもの。「凄いという言葉は、人の感情が直感で出てくると思うんです。艶やかは、女性だけでなく男性にも使える言葉で、色っぽさだけではなく、男らしさ、優しさや柔らかさ、危険な匂いなどにも使います。どちらも突き詰めていくと、歌舞伎ってそういうものではないかと。(今回の配信でも、)一つひとつの話が『凄艶』だと感じていただけたら」と幸四郎。松也も、「凄いと艶やか、そのどちらかでも感じていただけるようなトークになれば」と続けました。

 

 自粛期間中、「常に次の舞台に向けての準備を続ける生活をしていたため、具体的に準備するものがなくなったことへの無力感を感じた」という幸四郎。「それだけ、舞台というものの存在が、自分にとって尊いものだということを実感しました」と、感慨深く語りました。 松也も、「この生活のなかで、考える時間がたくさんありました。やはり一番痛感したのは、日々の舞台に対してとり組んでいることが、自分のなかでなによりの糧になっていたということです」と胸のなかの思いをにじませます。

 

 最後に、「やっと皆様にお会いできますので、率直に現状の我々の様子をお伝えし、歌舞伎のお話ができれば。楽しい時間、現実から少し離れられる時間になればと思っています」と幸四郎が意気込みを見せると、松也も「楽しみでしかありません。今は劇場にお運びいただけない状況ですけれども、わくわくする気持ちや、楽しみ、期待を提供できたら」と、力強く語りました。舞台への情熱を再確認した二人が、久々にお客様の前で繰り広げる熱いトークに、ますます期待がふくらみます。

 歌舞伎夜話特別編「歌舞伎家話 第一回」は29日(金)20時から生配信されます。詳細は、こちらをご確認のうえ、ぜひお早めにお申込みください。

 

2020/05/26