ニュース

南座「九月南座超歌舞伎」、オンライン配信で京都の熱狂を全国へ

 9月12日(日)、南座「九月南座超歌舞伎」で一公演限定のオンライン配信が行われました。

 平成28(2016)年より、配信公演の先駆けとして、「ニコニコ超会議」で多くのお客様にお楽しみいただいてきた超歌舞伎。12日(日)午後の部の公演では、ライブ配信を実施し、多くの視聴者がネットを通じて熱狂しました。

 

 公演の幕開けは映像『超歌舞伎の魅力』から。歌舞伎と最新テクノロジーとが融合した「超歌舞伎」の名場面を一挙に上映します。続いて、歌舞伎舞踊『都染戯場彩』では、春に満開に咲き誇る桜と、月が照る秋の新吉原を背景に、蝶紫と國矢が登場。カメラがとらえる、指先までしなやかで美しい舞に魅了されます。最後は雪が降り積もるなか、獅童演じる白頭の雄獅子の精と、初音ミク演じる赤頭の雌獅子が豪快な毛振りを見せ、躍動感のある光景に目が釘付けになります。

 

 『御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)』冒頭の口上では獅童が登場し、カメラに向かって「みんな、楽しんでるかー?」と呼びかけ、一気に熱気が高まります。本作は土蜘蛛伝説を軸に展開され、獅童が頼光と保輔の二役を歌舞伎ならではの早替りの趣向で見せ、ミクは初めて悪役に挑んでいます。大詰では、頼光がミク勤める化生となった七綾太夫を三千世界の女神へと転生させるために「数多の人の言の葉」と「白き炎」をと呼びかけます。劇場に灯されたペンライトとともに、視聴者もコメントで応援。全員が同じ空間にいるかのような一体感が最後のエンドロールまで続き、オンライン配信は大盛況となりました。

 

 当日の公演の様子は、9月19日(日)までアーカイブ配信にて視聴が可能です。9月20日(月・祝)からは英語字幕付きで、世界11カ国でもオンライン配信されます。詳細はこちらをご確認のうえ、劇場に足をお運びいただけない方も、海外にお住まいの方も、南座「九月南座超歌舞伎」をオンラインでお楽しみください。また、現在公演のブロマイドやオリジナルグッズを販売中です。詳細は「松竹歌舞伎屋本舗」公式通販サイトをご確認のうえ、ぜひお手元でお楽しみください。

2021/09/13