ニュース

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 挨拶を述べる中村勘九郎。後列左より、中村勘太郎、中村長三郎、中村七之助、中村鶴松、迫本淳一松竹株式会社会長

 

 2024年1月13日(土)、都内ホテルで、「十八世中村勘三郎十三回忌追善 偲ぶ会」が開催されました。

 今年、十八世勘三郎の十三回忌を迎えるにあたり、2月の歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」を皮切りに、「名古屋平成中村座」や巡業、三島村公演など、1年を通して十三回忌追善の公演が行われます。公演を前に、このたび「偲ぶ会」が催され、会場では胡蝶蘭が飾られた祭壇の勘三郎の写真が、大勢の来場者を笑顔で迎えました。

 

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 

 始めに、迫本淳一松竹株式会社会長が、勘三郎との思い出を交えて挨拶しました。続いて、「中村屋!」の大向うがかかるなか、勘九郎が、「全国各地から、本当にたくさんの皆様がお越しくださいまして、誠にありがとうございます」と、深く感謝を伝えます。「私たちもそうですが、皆様からも、もう十三回忌なのかと驚く声をいただいています。それは皆様方の心のなかにまだ父がいて、父のことを忘れないで、父の芸を覚えていてくださったからだと思います」と、思いを込めて語りました。

 

 七之助は、「1年にわたり、父の十三回忌の追善を催させていただきます。これもひとえに、いろいろな方々のご協力はもちろんのこと、父のことを常に思ってくださって、愛してくださった皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます。中村屋一門も一所懸命精進いたしますれば、なにとぞ皆様のご指導、ご後援のほどよろしくお願い申し上げます」と、神妙な面持ちで述べました。続いて迫本会長の発声による献杯ののち、勘三郎を偲ぶ映像の上映も行われ、場内は懐かしい思い出を語り合う、温かな雰囲気に包まれました。

 また、「偲ぶ会」に合わせて、昨年12月17日(日)・21日(木)の2日間にわたり、篠山紀信が撮影した2月公演のスチール写真が公開されました。

 

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 『連獅子』中村勘九郎、中村長三郎(撮影:篠山紀信)

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 『猿若江戸の初櫓』中村勘太郎(撮影:篠山紀信)

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 『籠釣瓶花街酔醒』中村勘九郎、中村七之助(撮影:篠山紀信)

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 『新版歌祭文』中村鶴松(撮影:篠山紀信)

 

 歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」は2月2日(金)から26日(月)まで、「名古屋平成中村座 同朋高校公演」は3月6日(水)から18日(月)まで上演されます。

 

十八世中村勘三郎十三回忌追善公演を前に「偲ぶ会」を開催

 勘三郎の写真の前には、来場者が献花した白い薔薇がぎっしりと並びました

2024/01/23