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勘九郎、七之助「陽春歌舞伎特別公演 2024」「春暁歌舞伎特別公演 2024」のお知らせ

　2024年3月26日（火）から全国6カ所で開催される「陽春歌舞伎特別公演 2024」と、4月4日（木）から全国15カ所で開催される「春暁歌舞伎特別公演 2024」について、出演する中村勘九郎と中村七之助が思いを語りました。

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脈々と続く繋がり

　勘九郎、七之助を中心に、中村屋一門が毎年行う全国巡業公演。平成17（2005）年から始まった巡業も、今年遂に20年目を迎えます。勘九郎は、「こうして続けてこられたのは来てくださるお客様のおかげです」と、厚い感謝の念を述べ、「今回の公演は父（十八世中村勘三郎）の十三回忌追善を兼ねてやらせていただきます。父の思い、父が愛した歌舞伎、そして芸を繋ぎ、全国の皆様方に楽しんでいただけるような公演にしたい」と意気込みました。十三回忌追善を銘打った全国巡業は、10月にも行われる予定で、七之助は、「こうして1年を通して父の追善をさせていただき、役者冥利に尽きると思います」と、神妙な面持ちで話しました。

　恒例のトークコーナーに加え、「陽春歌舞伎特別公演」では、『鶴亀』と『舞鶴雪月花（ぶかくせつげっか）』、「春暁歌舞伎特別公演」では『若鶴彩競廓景色（わかづるいろどりきそうさとげしき）』と『舞鶴五條橋（ぶかくごじょうばし）』が上演されます。勘九郎は、「父の追善なので、中村屋に所縁のある踊りを選びました。『舞鶴雪月花』、『舞鶴五條橋』は、祖父（十七世勘三郎、俳名・舞鶴）にあて書きされた作品で、曲も振付も、どれも素晴らしいんです。そして、情にあふれた踊りが両方とも入っている。祖父と父らしい踊りだと思います」、と今回の演目が選んだ経緯を明かしました。

　「陽春歌舞伎特別公演 2024」へは、中村勘太郎、中村長三郎も参加し、『舞鶴雪月花』の松虫を勤めます。「勘太郎は以前の平成中村座で『舞鶴五條橋』の牛若丸を勤めましたが、長三郎は舞鶴の名のついた舞踊に初めて出演します。祖父のためにつくられ、父が受け継いだ作品を、私たちとともにやる。この脈々と続く繋がりのなかに、初めて入ることになるのでうれしいです。勘太郎は、すくすくと背が伸びまして、巡業のときには、鶴松の背を追い越しているかもしれません。大中小の松虫のかわいらしさを楽しんでいただけたら」と、勘九郎は笑顔を見せ、息子たちの成長への素直な喜びを表しました。

全国7カ所の古き良き芝居小屋へ

　「春暁歌舞伎特別公演 2024」では、昔ながらの芝居小屋も訪れます。七之助は、「古くは、父が金丸座に行ったときに（見学用の）“順路”と書いてあるのを見たのがきっかけ。『順路じゃだめだよ。命を吹き込まなくては小屋はなくなってしまう』と言い、（金丸座では）4月に歌舞伎公演が行われるようになりました。そして、父は襲名のときに、どうしても各地にある芝居小屋を回りたいと言い、私も当時、各地の芝居小屋を回らせていただきました。芝居小屋でやるというのは、ホールや歌舞伎座でやるのとは違った魅力があり、“芝の上にいる”と書いて“芝居”だというのが、実感できるような経験で、とても面白いです」と話し、今回初めて岐阜県の五毛座を訪れるのも「とても楽しみです」と微笑みました。

　「自分たちが全国各地に足を運び、たくさんの方に歌舞伎を観ていただこう」という兄弟二人の思いから始まり、いよいよ20回目を迎える、中村屋の巡業公演。ぜひ、こちらから各公演の詳細をお確かめのうえ、お近くの会場まで、足をお運びください。

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十八世中村勘三郎十三回忌追善

中村勘九郎　中村七之助　中村勘太郎　中村長三郎

陽春歌舞伎特別公演 2024

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一、トークコーナー

二、鶴亀（つるかめ）

帝：中村小三郎

鶴：中村仲弥

亀：中村仲四郎

荻原雪夫作