ニュース

大阪松竹座「七月大歌舞伎」特別ポスター公開

大坂松竹座「七月大歌舞伎」特別ポスター公開

 

 2024年7月3日(水)から開幕する大阪松竹座「七月大歌舞伎」の特別ポスターが公開されました。

 昼の部では、初代中村萬壽襲名披露狂言、五代目中村梅枝初舞台として、『恋女房染分手綱』「重の井」を上演します。別れ別れとなった母子の悲劇を描いた重厚な義太夫狂言で、萬壽が重の井を、新梅枝が三吉を勤めます。特別ポスターでは、重の井を母だと知り「母様」とすがって、一緒にいることを願う三吉と、それを聞き入れることのできない重の井の対象的な姿が描かれています。片はずしものの大役の一つである重の井を、萬壽が大阪松竹座では初めて上演します。

 

 
大坂松竹座「七月大歌舞伎」特別ポスター公開

 

 夜の部は、歌舞伎三大名作の一つ、『義経千本桜』 のなかでも、いがみの権太を中心に物語が展開する三段目の「木の実・小金吾討死・すし屋」をご堪能いただきます。「木の実」では、悪党の本性をあらわしながら、妻子には深い愛情を見せる権太の人間性が描かれます。公開されたポスターは、「すし屋」で仁左衛門演じるいがみの権太が、詮議に来た梶原景時から褒美の品として受け取った陣羽織を羽織り、一行が去っていく様子をじっと見つめる姿が描かれています。悪人と思われた権太が、本心を明かし善人となる“もどり”の演出は本作最大のみどころです。濃密な人間ドラマを描いた義太夫狂言の名作をお楽しみください。

 

 
大坂松竹座「七月大歌舞伎」特別ポスター公開

 

 同じく夜の部『八重桐廓噺』「嫗山姥」では、六代目中村時蔵襲名披露狂言として、新時蔵が父や祖父もたびたび勤めた、時蔵家にとっては大切な役である、荻野屋八重桐を初役で勤めます。ポスターでは、かつて傾城で全盛を極めた八重桐が、紙衣裳に身をやつし、通りがかった館の前で聞き覚えのある曲を耳にして佇む姿が映し出されています。廓での自身の恋愛話を長ぜりふで聞かせる“しゃべり”の場面や、超人的な力を得た八重桐が見せる勇壮な立廻りなど、眼目あふれる古風で華やかな演目にどうぞご期待ください。

 こちらの特別ビジュアルは、大阪松竹座ほかで掲示されます。ぜひご注目ください。大阪松竹座「七月大歌舞伎」は7月3日(水)から26日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2024/06/14