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七月大歌舞伎

料金(税込)

  • 一等席18,000円
  • 二等席9,000円
  • 三等席5,000円

上演時間

  • 小さん金五郎

  • 幕間 30分
  • 藤娘
    俄獅子

  • 幕間 25分
  • 初代中村萬壽 襲名披露狂言
    恋女房染分手綱
    重の井

  • 義経千本桜
    木の実・小金吾討死

  • 幕間 10分
  • 義経千本桜
    すし屋

  • 幕間 30分
  • 汐汲

  • 幕間 20分
  • 六代目中村時蔵 襲名披露狂言
    八重桐廓噺
    嫗山姥

※7月5日時点での予定
※上演時間は変更になる可能性があります

演目と配役

昼の部

大森痴雪 作


戸部銀作 補綴


今井豊茂 演出

一、小さん金五郎(こさんきんごろう)
金屋橋の金五郎
芸妓額の小さん
芸妓大村屋のお糸
太鼓持六ツ八実は木津屋六三郎
千草屋女房お縫
広瀬屋新十郎
女髪結お鶴
    鴈治郎
    孝太郎
    壱太郎
    
    寿治郎
    彌十郎
    
  藤娘(ふじむすめ)
二、俄獅子(にわかじし)
〈藤娘〉


〈俄獅子〉

藤の精


芸者
鳶頭
鳶頭

    菊之助


梅枝改め
    
    萬太郎

初代中村萬壽 襲名披露狂言

三、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)

重の井

五代目中村梅枝 初舞台

乳人重の井
自然薯の三吉
近習文吾左
近習源吾左
局雲の井
侍女若菜
本田弥三左衛門
時蔵改め
 初舞台
    
    
    
    
    

夜の部

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

木の実

小金吾討死


すし屋

いがみの権太
弥助実は三位中将維盛
若葉の内侍
主馬小金吾
お里
六代君
権太伜善太郎
弥左衛門女房お米
猪熊大之進
権太女房小せん
梶原平三景時
鮓屋弥左衛門
    仁左衛門
時蔵改め
    孝太郎
    
    壱太郎
    種太郎
    秀乃介
    
    松之助
    
    彌十郎
    
二、汐汲(しおくみ)
蜑女苅藻
此兵衛
    
    萬太郎

六代目中村時蔵 襲名披露狂言

近松門左衛門 作

三、八重桐廓噺(やえぎりくるわばなし)

嫗山姥

荻野屋八重桐
煙草屋源七実は坂田蔵人時行
腰元お歌
沢瀉姫
白菊
太田十郎
梅枝改め
    菊之助
    萬太郎
    壱太郎
    孝太郎
    鴈治郎

みどころ

昼の部

一、小さん金五郎(こさんきんごろう)

 千草屋の娘お崎という許嫁をもつ若旦那六三郎は、芸妓お糸に入れ揚げ、家宝の茶入れを50両で質入れし勘当され、今は太鼓持六ツ八となっています。恩ある千草屋の娘であるお崎から、お糸と別れさせる事を請合った髪結いの金五郎は、さっそく、お糸を宥めて六ツ八との起請を預かり、渋る六ツ八に結婚を承知させます。しかし、納まらないお糸は、同じ芸妓の小さんに相談し加勢を頼みます。
 茶入れの50両の工面をめぐって意地を張り合う金五郎と小さんの恋の達引が本作のみどころ。愛嬌と色気のある上方情緒あふれる世話物をお楽しみください。

  藤娘(ふじむすめ)
二、俄獅子(にわかじし)
<藤娘>

 松の大木に藤の花が絡み咲き乱れる頃、塗笠をかぶり藤の枝を携えた、美しくも愛らしい娘が現れます。藤の精である娘は浮気な男心のつれなさを近江八景にちなんだ“くどき”で艶やかに踊ってみせます。さらに「藤の木に酒を注ぐと美しい花が咲く」という言い伝えにちなみ、可愛らしさと女性の色気が織り混ざった華麗な舞で恋の切なさを語ります。やがて日も暮れゆき、名残を惜しみながらいつしかその姿を消すのでした。
 変化に富んだ華やかで可憐な世界をご堪能ください。

<俄獅子>

 多くの遊客で賑わう江戸の吉原。祭囃子で幕が開くと、芸者と鳶頭が手獅子を持ち登場します。吉原の様子を描いた『相生獅子』の洒落た歌詞に合わせ、粋でいなせな鳶頭と華やかな芸者が踊ってみせます。
 吉原の年中行事の“俄(にわか・仁和賀)”を描いた江戸の廓風情と獅子物の面白さを楽しめる賑やかな長唄の舞踊にご期待ください。

三、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)

 由留木家(ゆるぎけ)の息女である調姫は入間家の嫡男へ嫁ぐこととなり、国元から江戸へ旅立つ用意が調えられています。しかし幼い調姫は関東へ旅立つことを嫌がり、乳人の重の井や、入間家の奥家老である本田弥三左衛門を困らせます。そこで屋敷の門前にいた馬子の自然薯(じねんじょ)の三吉を呼び入れて、姫の前で道中双六をしてみせると、たちまち姫は機嫌を直し、旅立ちのときを迎えます。重の井は、三吉に褒美を与えますが、実は三吉は重の井の離れ離れになっていた子ども。三吉は「かか様」と言って重の井に抱きつきますが…。
 別れ別れとなった母子の悲劇を描いた重厚な義太夫狂言で、萬壽が重の井を、新梅枝が三吉を勤めます。大阪松竹座では初の上演です。

夜の部

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

 平維盛の妻、若葉の内侍と嫡子の六代君は、家来の小金吾を連れて平維盛の行方を捜しています。そこへ、「いがみの権太」と呼ばれる小悪党が現れ、小金吾に因縁をつけて金を巻き上げます。その直後、小金吾は追手の猪熊大之進らに囲まれ、内侍たちは何とか落ち延びますが、小金吾はあえなく討死してしまいます。そこへ偶然通りかかった権太の父、弥左衛門は、思案の後、小金吾の首を切り落とし持ち帰るのでした。(「木の実・小金吾討死」)
 すし屋を営む弥左衛門は、維盛を奉公人の弥助として匿っています。素行の悪さから家を勘当されたならず息子の権太は、褒美の金欲しさに父の弥左衛門を裏切り、詮議に来た鎌倉方の梶原景時に維盛の首とその妻子を突き出します。息子の愚かな所業に対し、怒りに震えた弥左衛門は思わず権太を刀で刺しますが、権太の口からは意外な真相が明かされ…。(「すし屋」)
 『義経千本桜』の三段目にあたり、悪人と思われた権太が善人となる“もどり”の演出で、悲劇をいっそう引き立たせます。濃密な人間ドラマを描いた義太夫狂言の名作をご堪能ください。

二、汐汲(しおくみ)

 須磨の浜辺にやって来た蜑女(あま)の苅藻(みるめ)は、汐汲桶に映る月影に、会うことのかなわない恋人への思いを馳せて舞い始めます。そこへ、苅藻に思いを寄せる漁師の此兵衛が現れますが、苅藻は此兵衛をあしらいながら去っていくのでした。
 須磨に流された在原行平が、松風と村雨という蜑女の姉妹と恋仲となった伝説に基づく能の「松風」を題材とした、格調高い華やかな舞踊をお楽しみください。

三、八重桐廓噺(やえぎりくるわばなし)

 かつては傾城で今は傾城の恋文の代筆をしている荻野屋八重桐は、通りがかった館の前で行方知れずの夫、坂田蔵人時行がつくった歌を耳にします。誰が歌っているのか確かめるため館に入り込むと、人々のなかに煙草屋姿の夫、時行を見つけます。八重桐は乞われるがまま、時行にあてつけるように廓での痴話喧嘩の様子を語ります。やがて親の敵討ちのために家を出たのだと明かす時行に、八重桐はその敵は時行の妹が討ったと伝えます。これを恥じた時行が申し訳のため切腹すると、その魂が八重桐の体内に宿り…。
 “しゃべり”や立廻りなどの眼目に富む作品で、新時蔵が八重桐を勤めます。近松門左衛門の義太夫狂言をご堪能ください。

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