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令和7年度「大谷竹次郎賞」選考結果のお知らせ

 2025年12月12日(金)、第54回令和7年度 「大谷竹次郎賞」の選考結果が発表され、『木挽町のあだ討ち』と、『歌舞伎 刀剣乱舞 東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)』が大谷竹次郎賞を受賞しました。

 新作歌舞伎の優れた脚本に対し、松竹株式会社、公益財団法人松竹大谷図書館が贈る「大谷竹次郎賞」。昭和47(1972)年より毎年、松竹株式会社創業者の一人で、新作歌舞伎の上演に尽力していた大谷竹次郎の誕生日にちなみ、12月中旬に選考結果を発表しています。

 

 このたび大谷竹次郎賞を受賞した『木挽町のあだ討ち』は、直木賞と山本周五郎賞を受賞した時代小説を歌舞伎舞台化した作品です。芝居町で起こった敵討を各々の視点から語る構成の原作を、主人公の若侍の成長物語として歌舞伎劇に仕上げた点が評価されました。また、周りで見守る芝居の裏方とともにその人生を巧みなせりふで浮き彫りにした脚本が特に高評価を得ました。

 

 同じく大谷竹次郎賞受賞作となった、『歌舞伎 刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』は、名だたる刀剣が「刀剣男士」に姿を変え、歴史を守るために戦うゲームを原作とした作品です。本作は、実在の人物と名刀の運命を重ねた歴史劇として、登場人物一人ひとりがもつ背景を俳優の個性を活かして魅力的に描き、歌舞伎舞台化として成功している点が評価されました。

2025/12/12