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尾上右近、眞秀が語る、歌舞伎座『連獅子』

尾上右近、眞秀が語る、歌舞伎座『連獅子』

 

 2026年4月2日(木)から始まる歌舞伎座「四月大歌舞伎」夜の部『連獅子』に出演の尾上右近、尾上眞秀が公演に向けての思いを語りました。

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この二人ならではのカラーを

 令和6(2024)年に、右近の自主公演「第八回 研の會」で眞秀と勤めた『連獅子』。「眞秀さんとの『連獅子』を、歌舞伎座で勤められることをうれしく思います。実際の親子ではない『連獅子』は珍しいと思います。この二人ならではのカラーを追求して、お客様にお楽しみいただけるよう一所懸命勤めたいです」と挨拶すると、眞秀も「いつか歌舞伎座で勤めたいと思っていたので、とてもうれしいです」と、素直な思いを述べます。

 

 右近は、自身がこれまで仔獅子の精を勤めてきたことを振り返りながら、「私は四人の先輩方の親獅子で仔獅子を勤め、先輩方が親代わりとなって引き上げてくださったことを実感しています。親子の対話を踊りのなかで感じ合う。どこまでも追求する心が大事です」と、語ります。眞秀は、「『研の會』に向けて、お稽古するうちに、実の親子かどうかは関係がないと思えてきて、それから前向きに、楽しくお稽古できるようになりました。前回は慣れないところがありましたが、今回はワンステップ、ツーステップほど進歩した状態でやりたいと思います」と前向きです。

 

前シテと後シテ

 右近は、前シテが重要と話します。「前半は狂言師が踊りを通じて、伝説上の獅子という生き物の子育てのひとつの有様をせりふのように体を使って語りかける。お客様にその様子をお伝えすることがとても重要だと感じています。ただし、松羽目物ですので、すり足のひとつ、お扇子の扱いひとつとってもどこか厳格な空気感を大切にすることも心がけています。日本舞踊の根幹のような、日本人の肉体表現としての品格のようなものを大事に踊りたいです」と、真剣な面持ちです。

 

 後シテについては、昨年4月に勤めた『春興鏡獅子』の経験から、「同じ獅子物の『鏡獅子』を勤めさせていただき、激しさだけではなく、“静”の表現も獅子のなかにはあることを、とても感じました。霊獣としての気高さのようなものを、親獅子としてより大事にしていきたいと思います」と、作品に取り組む意識を打ち明けます。

 

 眞秀も、「前シテは基礎の踊り。それをしっかりとやるからこそ、後シテが生きてくると思います。前シテのイメージとしては、きっちりとしたなかにも激しい部分があり、また激しいなかにも、やはりきっちりした部分があります。後シテは元気に、そしてスタミナ勝負です。衣裳も大きく、自分が思っているより5倍くらいは身体を大きく使わないと小さくみえてしまいます」と、心がけも明確です。

 

尾上右近、眞秀が語る、歌舞伎座『連獅子』

 

ともに磨き上げる

 眞秀にとっては、「明るくて優しい、けれど厳しい」という右近。「眞秀さんには、ステップアップしたいという気持ちや、自分自身に期待している姿を感じられるので、とてもうれしく思います。そうなると、私から伝えられるものが増えますので、遠慮なく1カ月間一緒に『連獅子』を磨き上げていくことができると感じます」と、期待を込めます。

 

 最後に、「歌舞伎という伝統は、人と人との関わりのなかで紡がれてきたもの。それをこの『連獅子』を通じて感じていただけると思います。歌舞伎座に足をお運びいただけたら、きっと楽しいひとときをお楽しみいただけると思います」と述べると、眞秀も「歌舞伎が好きな人でも、初めて観る方でも楽しめる、わかりやすい演目です。とても面白いし迫力もあるので、観た後に熱くなると思います。ぜひ観に来てください」と、真っ直ぐな思いで呼びかけました。

 歌舞伎座「四月大歌舞伎」は4月2日(木)から27日(月)までの公演。チケットは、3月14日(土)から、チケットWeb松竹チケットホン松竹で発売予定です。

2026/03/12