
【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。
![]() 愛用の逸品:呼吸する道具・ツケ板、ツケ木 |
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現在使用中の芝田さんの道具。「1カ月打ち続けていたら、どうしても反りが出てきますから、終わったら削って直してもらいます。この板は、最初の半分くらいの薄さになってますね」 ![]() 客席側からはなかなか見られない、舞台方向から見た姿。芝田さんほどのベテランでも、初日はいつも緊張するそうだ。
ツケ打ちの衣裳。たっつけ袴というスリムな袴(はかま)が特徴。たっつけ袴の腰板には、歌舞伎座の座紋(鳳凰丸)が入っていた。たっつけ袴は、1年で1枚くらいのペースではきつぶしてしまうそうだ。ツケ打ちは、大道具の仕事に含まれている。芝田さんもツケ打ちをしながら、大道具としての仕事もこなしている。 ツケ打ちの道具はツケ板とツケ木ですが、それぞれ自分専用の道具を持ちます。手に持つツケ木のほうはカシの木、ツケ板はケヤキです。ツケ板は真っ直ぐ平らであることが大事なので、銘木店で買ってきたら、反(そ)らせるだけ反らすためにしばらく寝かしておくんです。しっかり枯れたところで製材してもらいます。
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