【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。
こころを映す 歌舞伎の舞台
広々とした西の丸庭園から見た、緑の上に聳える大阪城。 |
豊かな水をたたえた大阪城のお堀。水面を渡る秋風がここちよい。 |
美しい観光名所の真ん中に出現
大阪城公園内のりっぱな大手門。この門をくぐると、観劇気分を盛り上げる出演俳優たちの幟旗が見えてくる。 |
平成中村座と文字が入った積樽。色とりどりの幟旗とともに、芝居小屋らしい風情を醸し出している。 |
芝の上に建つ今公演の大阪平成中村座は、まさに「芝居」の小屋だ。 |
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そして、2010年10月3日、平成中村座は8年ぶりに再び大阪の地で旗揚げされました。前回の大阪市北区の扇町公園から大阪城公園内西の丸庭園に場所を移し、今回は10月、11月の2ヶ月にわたる興行です。10月は、大阪に縁ある古典の『封印切(ふういんきり)』など人気演目が揃った見取り狂言※のスタイル。11月は8年前扇町公園でも上演された串田和美さん演出による『法界坊』(昼の部)と『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』(夜の部)の通し狂言となっています。熱いエネルギーが集結した8年前の舞台をさらに進化させるという、待ちに待った期待の公演です。
今回の会場である大阪城公園は風光明媚な大阪の観光名所。お堀の水と豊かな緑に囲まれた美しい大阪城を眺めながら、広大な公園内を散策するもよし、園内の史跡や天守閣の展示をゆっくり鑑賞し、大阪城の歴史ロマンに浸るもよし。観劇プラスアルファの楽しみが盛りだくさんの会場です。
※見せ場の一幕二幕を上演する演目を、複数並べる公演形態
平成 劇場獨案内
バックナンバー
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大阪松竹座
7月に大歌舞伎が上演される道頓堀の大阪松竹座。大正12年竣工の初代の建物は近代建築史上に残る名建築と言われ、道頓堀のシンボルとして親しまれていました。
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博多座
6月に大歌舞伎が上演される博多座を取材。福岡空港、JR博多駅から地下鉄で直通の中洲川端駅に直結。遠方からのアクセスも快適、大変恵まれた立地です。
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Bunkamuraシアターコクーン
今回は、6月の『渋谷・コクーン 歌舞伎第十二弾 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の後、7月から半年、改修のための長期の休業に入るBunkamuraのシアターコクーンを取材しました。
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旧金毘羅大芝居(金丸座)
国の重要文化財に指定された、現存する最古の芝居小屋旧金毘羅大芝居(金丸座)。歌舞伎界の春の風物詩「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は4月9日(土)に初日を迎えます。
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京都四條南座
歌舞伎発祥の地といわれる京の、四条河原付近に芝居街が誕生したのは元和年間(1615~1623年)。その元和以来の大変由緒ある劇場、南座の魅力をご紹介します。
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初春を祝い賑わう 浅草公会堂
「新春浅草歌舞伎」が上演される浅草公会堂を取材しました。「新春浅草歌舞伎」はお正月の浅草の風物詩。浅草の人々の心意気に支えられ、育まれ、年を重ねてきました。
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日生劇場
今回は「十二月大歌舞伎」が上演される日生劇場。立地は皇居にほど近く、日比谷通りに面した一等地。著名な建築家である村野藤吾設計の建物は学術的にも貴重なものです。観劇の際にはぜひ劇場にもご注目ください。
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大阪平成中村座
新連載の第1回は2010年10月、11月に大阪城西の丸庭園内に出現した仮設劇場、大阪平成中村座を取材。舞台後方を上演中に開けて大阪城や庭園の緑を借景とする演出が大きな話題を呼んでいます。