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【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。
匠―劇場、大道具、小道具の世界
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雷門通り(写真)をはじめ、浅草にはおいしいもの、おもしろいものを売るお店があふれていて、何度訪れても飽きない。 |
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「新春浅草歌舞伎」には浅草観光連盟による「浅草総見」の日がある。当日はお正月の華やかな装いで、浅草の芸者衆がお客様をお出迎えする。 |
奥が深い! 浅草の楽しみ方
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※見番(けんばん):浅草の場合、正式名称は東京浅草組合。料亭、置屋、芸妓の組合費で運営されている連絡事務所。芸者さんの料亭への手配や花代の支払いを行います。見番のある会館では、芸妓の踊りの稽古なども行っています。 |
今や芸者衆がいる花街(かがい)は東京都内では6ヵ所しかありません。なかなかお目にかかれない、しかもお正月ならではの衣装に身を包んだ姿が見られるのですから、人気が高いのもうなずけます。 当日は芸者衆は「見番(けんばん)※」から人力車で公会堂まで乗りつけます。その様子も今では浅草ならではのお正月の一風景。歌舞伎ファンにとっては、“お正月といえば「新春浅草歌舞伎」!”が浸透しているようですが、地元浅草でも同じこと。浅草公会堂の歌舞伎公演は浅草のお正月の風物詩になっています。
浅草はお正月だけでなく、夏のほおずき市、12月の羽子板市なども有名で多くの人出があります。また、浅草っ子の血が騒ぐ三社祭は、平成24年には700周年を迎えるそうで、こちらは大変な賑わいになることでしょう。
もともと浅草は歌舞伎にゆかりの深い街。特別な日でなくても歌舞伎ファンなら見ておきたい名所が散在しています。ぜひ、観劇の際には浅草のあちこちに足を伸ばしてみてください。
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1.浅草寺の北東、隅田川を一望する景勝地として親しまれた待乳山聖天(まつちやましょうでん)。歌舞伎の隅田川物の背景によく描かれている。この辺り、聖天町には法界坊が住んでいたと言われる。毎年1月7日は「大根祭り」で賑わう。大根は聖天様のご供養に欠かせないお供物。祭りではフロふき大根とお神酒がふるまわれる。 2.待乳山聖天の対岸、墨田区側にある三囲(みめぐり)神社。『桜姫東文章』『法界坊』などの舞台背景としてよく描かれる。 3.三囲神社の近くから臨む隅田川対岸には銅葺き屋根の待乳山聖天が見える。 4.とうとうと豊かな水をたたえる隅田川 |
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1.言問通りを隅田川の手前の方の路地を北に折れると歌舞伎の小道具でお馴染みの藤浪小道具がある。そこから北に進むと「浅草猿若町碑」が建っている。 2.藤浪小道具ビルの前の道。天保の改革により江戸三座はここに移され、このあたりは一大芝居町となり、大いに賑わっていた。 3.市村座碑があることを示す勘亭流で書かれた案内。 4.守田座跡を示す碑。守田座(控櫓は河原崎座※)の南側に市村座、その南側に中村座があった。 ※控櫓は河原崎座:この時代は江戸三座のひとつであった守田座(森田座)は退転しており、その控櫓の河原崎座が代わりに興行していました。 |
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平成 劇場獨案内
バックナンバー
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大阪松竹座
7月に大歌舞伎が上演される道頓堀の大阪松竹座。大正12年竣工の初代の建物は近代建築史上に残る名建築と言われ、道頓堀のシンボルとして親しまれていました。
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Bunkamuraシアターコクーン
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旧金毘羅大芝居(金丸座)
国の重要文化財に指定された、現存する最古の芝居小屋旧金毘羅大芝居(金丸座)。歌舞伎界の春の風物詩「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は4月9日(土)に初日を迎えます。
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京都四條南座
歌舞伎発祥の地といわれる京の、四条河原付近に芝居街が誕生したのは元和年間(1615~1623年)。その元和以来の大変由緒ある劇場、南座の魅力をご紹介します。
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初春を祝い賑わう 浅草公会堂
「新春浅草歌舞伎」が上演される浅草公会堂を取材しました。「新春浅草歌舞伎」はお正月の浅草の風物詩。浅草の人々の心意気に支えられ、育まれ、年を重ねてきました。
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新連載の第1回は2010年10月、11月に大阪城西の丸庭園内に出現した仮設劇場、大阪平成中村座を取材。舞台後方を上演中に開けて大阪城や庭園の緑を借景とする演出が大きな話題を呼んでいます。