
【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。
こころを映す 歌舞伎の舞台
優しさと思いやりにあふれた劇場建物
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地下鉄空港線「中洲川端」駅改札からチケット売り場、劇場入り口へ直行のエレベーターがあり、劇場までのアプローチは段差がなくフラット。劇場内の各階へもエレベーターでアクセス可能で、廊下が広く車椅子でもすれ違えるゆとりの設計となっています。さらに各階に車いすに対応したトイレが設置され、オムツ交換のためのベビーベッドは男性用トイレ(客席2階)にまで設置されています。
また、博多座には、ベッド、薬、AEDや担架など、急病人に対応するさまざまなアイテムを備えた専用の救護室が確保されています。さらに、客席2階のソファが並んだ廊下の奥にレイアウトされた休憩スペースには、ソファベッドが2台置かれており、急に具合が悪くなったお客様が休むことができます。ここにはソファベッドを囲むアコーディオンカーテンも設置するという、至れり尽くせりの気配り。博多座はゆったりとしたスペースと、優しさと思いやりをさまざまなところで感じられる劇場です。
※AEDとはAutomated External Defibrillator(自動体外式除細動器)の略で、突然心臓が止まって倒れてしまった人の心臓のリズムを、心臓に電気ショックを与えることにより再び正しいリズムに戻し、蘇生するための治療機器のこと。

平成 劇場獨案内
バックナンバー
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大阪松竹座
7月に大歌舞伎が上演される道頓堀の大阪松竹座。大正12年竣工の初代の建物は近代建築史上に残る名建築と言われ、道頓堀のシンボルとして親しまれていました。
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博多座
6月に大歌舞伎が上演される博多座を取材。福岡空港、JR博多駅から地下鉄で直通の中洲川端駅に直結。遠方からのアクセスも快適、大変恵まれた立地です。
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Bunkamuraシアターコクーン
今回は、6月の『渋谷・コクーン 歌舞伎第十二弾 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の後、7月から半年、改修のための長期の休業に入るBunkamuraのシアターコクーンを取材しました。
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旧金毘羅大芝居(金丸座)
国の重要文化財に指定された、現存する最古の芝居小屋旧金毘羅大芝居(金丸座)。歌舞伎界の春の風物詩「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は4月9日(土)に初日を迎えます。
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京都四條南座
歌舞伎発祥の地といわれる京の、四条河原付近に芝居街が誕生したのは元和年間(1615~1623年)。その元和以来の大変由緒ある劇場、南座の魅力をご紹介します。
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初春を祝い賑わう 浅草公会堂
「新春浅草歌舞伎」が上演される浅草公会堂を取材しました。「新春浅草歌舞伎」はお正月の浅草の風物詩。浅草の人々の心意気に支えられ、育まれ、年を重ねてきました。
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日生劇場
今回は「十二月大歌舞伎」が上演される日生劇場。立地は皇居にほど近く、日比谷通りに面した一等地。著名な建築家である村野藤吾設計の建物は学術的にも貴重なものです。観劇の際にはぜひ劇場にもご注目ください。
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大阪平成中村座
新連載の第1回は2010年10月、11月に大阪城西の丸庭園内に出現した仮設劇場、大阪平成中村座を取材。舞台後方を上演中に開けて大阪城や庭園の緑を借景とする演出が大きな話題を呼んでいます。