ここからは、100周年を迎えた現在の新橋演舞場をご紹介します。

歴史を彩る外観
お客様を迎える劇場の入口は、これまでの新橋演舞場の良さを残しながら、時代の流れに合わせた工夫が凝らされています。特に、上演作品の特大ポスターや、劇場名が施された行燈看板は、お客様からフォトスポットとしても人気があります。一方、正面右手の奥には演舞場稲荷大明神があり、毎月公演の安全と成功祈願を行っています。また、日本喜劇の元祖・曾我廼家五郎の碑と、新国劇の創設者・澤田正二郎の碑も設置されています。長い歴史と新しさが融合した、貴重な空間をお楽しみいただけます。







劇場スタッフからのコメント
曾我廼家五郎は、現在の松竹新喜劇の系譜にあたる「曾我廼家五郎劇」の生みの親です。大正14(1925)年に初出演し、以来お客様に多くの笑いを届けてきた「喜劇王」は、新橋演舞場にとっても重要不可欠な存在となりました。その弟子である曾我廼家十吾と親戚関係だった二代目渋谷天外が、昭和4(1929)年に「松竹家庭劇」をつくり、今日の「松竹新喜劇」へと繋がっていきます。

洗練された劇場空間
劇場のなかに入ると、洗練された美しい空間が広がっています。正面エントランスには、思わず目を引く木彫りのモニュメントが。シックな絨毯や、赤と黒を基調とした内装がさらなる高級感を演出します。
客席に進むと、令和7(2025)年5月にお披露目された新緞帳が皆様をお迎えします。一面の提灯が客席を照らす光景も圧巻。そして公演が始まると、座紋の「雪月花」が施された揚幕から魅力的な俳優たちが登場します。劇場2階には、松竹衣裳株式会社による、公演にちなんだ衣裳等を展示するショーウィンドウを設置。開演前や幕間のひとときにお楽しみいただけます。



劇場スタッフからのコメント
新橋演舞場開場100年の節目に、資生堂より寄贈された緞帳は、尾上菊之丞さんによる振付を中村隼人丈が実際に舞い、その身体の動きの軌跡をモーションキャプチャー技術でデジタルデータとして記録し、デザイン化したものです。ご観劇の際にはぜひこの新しい緞帳にもご注目ください。


観劇のおともに
観劇といえば、お食事やお土産も楽しみのひとつ。新橋演舞場には2つのお食事処があります。2階の「かべす」では、幕間にお気軽にお蕎麦をお召し上がりいただき、「雪月花」では、ゆったりと幕の内弁当をお楽しみいただけます。また1階には軽食やドリンクをお求めいただけるカウンターも。お土産処は、1階に売店「賑」、2階に売店「彩」があります。観劇で役に立つアイテムのほかに、新橋演舞場オリジナルグッズも販売しており、特に行燈看板のアクリルスタンドは、多くのお客様からお求めいただく人気商品となっています。(※令和7年7月公演中は、「かべす」「雪月花」「彩」は営業しておりません)







100年目、そしてその先へ
新橋演舞場は、その長い歴史のなかで、新しい挑戦を支えてきた劇場です。宙乗りや本水を使ったパフォーマンスも実施可能、オーケストラピットも備えた劇場だからこそ、100年間、常に変化に富んだ演目を提供し続けることができました。令和7(2025)年7月には、2年前に好評を博した「歌舞伎 刀剣乱舞」の待望の第二弾を上演します。これからも多くのお客様にお楽しみいただくために、新橋演舞場の挑戦は続きます。

歌舞伎 刀剣乱舞
2025年7月5日(土)~27日(日)
午前11時30分~
午後1時30分~
午後4時~
【休演】9日(水)、18日(金)
劇場:新橋演舞場