公演情報詳細
歌舞伎座新開場十周年 | ||
三月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2023年3月3日(金)~26日(日)
劇場:歌舞伎座
チケット不正転売に対する取り組みと協力のお願い
チラシ裏面
新型コロナウイルス感染拡大防止および感染予防対策について
イベント開催時のチェックリストおよび感染防止策のチェックリスト
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お食事予約のご案内
送迎ハイヤープランのご案内
演目と配役
第一部
宇野信夫 作・演出
齋藤雅文 演出
花の御所始末(はなのごしょしまつ)
シェイクスピアの戯曲「リチャード三世」に着想を得て、“悪の華”を描いた異色作!
足利義教 畠山満家 安積行秀 足利義嗣 陰陽師土御門有世 茶道珍才 同 重才 畠山左馬之助 執事一色蔵人 執事日野忠雅 明の使節雷春 廉子 足利義満 入江 | 幸四郎 芝翫 愛之助 坂東亀蔵 亀鶴 宗之助 廣太郎 染五郎 橘太郎 錦吾 由次郎 高麗蔵 権十郎 雀右衛門 |
第二部
一、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
十段目 | 天川屋義平内の場 |
天川屋義平 大星由良之助 竹森喜多八 千崎弥五郎 矢間重太郎 医者太田了竹 丁稚伊吾 大鷲文吾 義平女房おその | 芝翫 幸四郎 坂東亀蔵 中村福之助 歌之助 橘太郎 男寅 松江 孝太郎 |
岡村柿紅 作
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京 太郎冠者 侍女千枝 同 小枝 奥方玉の井 | 松緑 ※ 権十郎 新悟 玉太郎 鴈治郎 |
第三部
吉井 勇 作
坂東玉三郎 演出
今井豊茂 補綴
一、髑髏尼(どくろに)
髑髏尼 平重衡の亡霊 鐘楼守七兵衛 善信尼 町の女小環 女房長門 蒲原太郎正重 烏男 阿証坊印西 | 玉三郎 愛之助 中村福之助 河合雪之丞 歌女之丞 新悟 亀鶴 男女蔵 鴈治郎 |
二、夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)
吉田屋
藤屋伊左衛門 吉田屋喜左衛門 太鼓持豊作 阿波の大尽 喜左衛門女房おきさ 扇屋夕霧 | 愛之助 鴈治郎 歌之助 松之助 千壽 ※ 玉三郎 |
みどころ
第一部
花の御所始末(はなのごしょしまつ)
シェイクスピアの名作に着想を得た、“悪の華”を描く異色作!
庭いっぱいに美しい花木が植えられ人々から「花の御所」と呼ばれる、足利幕府の室町御所。太政大臣・足利義満の次男・足利義教は、将軍の座を手に入れるべく計略を巡らせています。管領・畠山満家と手を結び、世継ぎである兄の義嗣が謀反を企んでいるという嘘の噂を父に密告。さらに、妾との時間を楽しむ父を寝所で殺害すると、今度はその罪を義嗣にかぶせて亡き者に。思惑通り将軍の座を手に入れた義教の独裁はエスカレートし、ついには手を結んでいた満家をも手にかけます。月日は流れ、自らが殺めた父や兄らの亡霊に毎晩苦しめられる日々を送る義教のもとに突如一揆の者たちが乱入し…。
昭和の黙阿弥と称される宇野信夫が、シェイクスピアの『リチャード三世』から着想を得て書き下ろした本作は、六代目市川染五郎(現・白鸚)の主演で昭和49(1974)年に帝国劇場にて初演されました。暴君と恐れられた足利六代将軍義教を描いたスケールの大きな史劇で、目的のためには手段を選ばぬ冷酷非道な男義教が一気に頂点まで上り詰めていく様子、そして、欲しいものはすべて手に入れたはずの義教が次第に狂気に苛まれて末路を迎えるまでをスピーディーな展開でドラマチックに描き出します。“悪の華”の魅力を描いた異色作をご堪能ください。
第二部
一、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
義平がみせる、武士にも勝る義俠心
廻船問屋の主人・天川屋義平は大星由良之助の依頼を受け、ひっそりと赤穂浪士の討入りに必要な武具の調達をしています。しかしある夜、浪士たちへの武具調達の嫌疑により捕手が押しかけます。息子の命を引き合いに出されても知らぬ存ぜぬを通す義平。そこへ一人の意外な人物が現れ…。
歌舞伎三大名作の一つ『仮名手本忠臣蔵』の十段目は、討入りを直前に控えた赤穂浪士を支えた人物・天川屋義平を主人公にした物語。商人ながら、討入りの情報が洩れぬよう女房を離縁し、息子の命をも惜しまぬ覚悟で浪士に力を貸そうとする姿が印象的に描かれます。武士にも勝る義俠心を描くひと幕です。
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
おおらかで可笑しみあふれる舞踊劇
大名の山蔭右京は、奥方玉の井の目を盗み愛人に会いに行こうとします。近頃夢見が悪いので持仏堂で座禅をしたいと願い出て、玉の井の許しを得ると、家来の太郎冠者に衾(ふすま)を被らせ身替りとして座禅をさせますが…。
狂言の大曲をもとにした松羽目物の舞踊劇。怒りに打ち震える玉の井と気づかず浮かれた様子の右京の対比が面白く、いつの時代も変わらぬ夫婦のやり取りがユーモアたっぷりに描かれます。可笑しみあふれる名作をお楽しみください。
第三部
一、髑髏尼(どくろに)
美しき尼が幻想の先に見たものは…
美しき上臈・新中納言局は、平重衡との忘れ形見の壽王丸を源氏の武士に殺されてしまいます。その様子に、この世の無常を嘆く阿証坊の印西。局はやがて奈良の尼寺へ入ると、亡き息子の髑髏を傍らに過ごす様子から、髑髏尼と呼ばれるように。この寺の鐘楼守の七兵衛という醜い男は、そんな髑髏尼に恋焦がれる日々を送っています。ある日、髑髏尼は秘法を手に入れ…。
源氏による平家の公家狩り、平重衡と新中納言局との物語を結び付け、漂泊の歌人・吉井勇が描いた異色の作品。人々を惹きつける髑髏尼を軸に、秘法による幻想と現実が美しく混ざり合う、妖しく艶めかしいひと幕をご堪能ください。
二、夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう)
上方の香り漂う華やかなひと幕
大坂新町の廓・吉田屋へやって来たのは、放蕩三昧で家を勘当され、紙衣(かみこ)姿に零落した藤屋の若旦那伊左衛門。恋人の遊女夕霧に会いたい一心の伊左衛門を、吉田屋の亭主喜左衛門は座敷に迎え入れます。伊左衛門のもとへ、ようやく夕霧が姿を現しますが…。
廓情緒あふれる上方和事の名作を、竹本と常磐津の美しい音色とともにご堪能いただくひと幕。上品な可笑しみを醸し出す伊左衛門と艶やかな色気あふれる夕霧が繰り広げる、華やかな恋模様をお届けします。
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