右近、段治郎がヤマトタケルゆかりの地を訪問

ヤマトタケル

▲ 写真上 白鳥陵古墳の参詣を終えた右近と段治郎
   写真下 左:水鳥形埴輪を見学 右:峯ケ塚古墳からの出土品を見学

 
 ロングラン公演中の『スーパー歌舞伎 ヤマトタケル』。3月新橋演舞場での公演を終えた市川右近、市川段治郎が、3月27日、大阪府の東南、羽曳野市(はびきのし)・藤井寺市にまたがる、古市古墳群の白鳥陵古墳を参詣し、出土品などを見学しました。

 この白鳥陵古墳はヤマトタケルの陵の一つと言われています。大和朝廷全国統一のために父の命を受けたヤマトタケルは西方と東方に遠征して勝利を収めますが、帰途に伊勢で没し、白鳥に姿を変えて大和に向かい飛び立ちます。その途中で舞い降りたといわれるこの地に白鳥陵が造られ、「さらに白鳥は舞い上がり、埴生の丘を羽を曳くがごとく飛び立った」という伝説からこの地が「羽曳野」と名づけられたと言われています

 また、古市古墳群から出土している水鳥形の埴輪は、まさにその白鳥の姿にも重なり、古代のロマンを現代の私たちに伝えています。

 「船形はにわ」をイメージした外観のアイセルシュラホールの前で

 白鳥陵を参拝した右近は、「ヤマトタケルの伝説が語り継がれている場所で、その土地の人々や風土を肌で感じることができて嬉しく思っています。これを良いヒントとして、来月からの舞台に生かしたいと思っています。」

 段治郎は「役者は自分の想念を舞台上で表現しなくてはなりません。今回初めてゆかりの地を訪れ、間近で古墳を拝見させていただき、次の舞台で自分のイメージをさらに深めることのできるとても良い機会を得ることができました。」

 昭和61年『ヤマトタケル』初演の際には猿之助も訪れた白鳥陵。作品の原点とも言えるゆかりの地を訪れた右近・段治郎のヤマトタケルがますます楽しみです。

【ヤマトタケル 公演情報】
4月博多座
5月大阪松竹座
6月中日劇場

2008/04/01