歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

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 月の歌舞伎座の風物詩、「地口行灯」が飾られた1階売店

 


 2月1日(土)、歌舞伎座新開場柿葺落「二月花形歌舞伎」が初日の幕を開けました。

 今月の歌舞伎座では、昼の部で四世鶴屋南北、夜の部で河竹黙阿弥という二大作者の通し狂言に、花形俳優が挑みます。

 昼の部の『心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)』は、1810年に初演された南北作の世話物で、上演自体41年ぶり、歌舞伎座では初めての上演となります。南北ならではの視点で描かれたこの作品は、3組の男女の、奇妙な縁によって結ばれた人間模様を描き出す物語で、早替りなどの演出や趣向も盛り込まれています。

 夜の部の『青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)』は、1862年に初演された河竹黙阿弥の代表作。黙阿弥ならではの様式美と七五調の名せりふが散りばめられた「浜松屋」や「稲瀬川勢揃」などの名場面、"がんどう返し"をはじめとする大道具の仕掛けなど、こちらもみどころの多い舞台です。

 昼夜ともに通し上演されることで、物語の背景や展開をよりわかりやすくご覧いただくことができます。

歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

 3階「座・のれん街」の様子

 
歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

 芝居にちなんだ言葉遊びが楽しい地口行灯

歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

 地下2階木挽町広場の様子

 
 


 劇場内には、2月歌舞伎座の歌舞伎稲荷大明神の祭事、16日(日)の「二の午祭」に向け、「地口行灯」が飾られています。2月の初午の日に、京都伏見の稲荷大社に祭神が降臨したと伝えられることに由来し、稲荷信仰と結びついたこのお祭りには、五穀豊穣、商売繁盛、子孫繁栄など、さまざまな願いが込められています。

 第四期歌舞伎座でも、毎年初午か二の午の日に必ずこのお祭りが行われ、それに合わせて芝居にちなんだこの地口行灯が飾られてきました。

歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

 地下2階「木挽町広場」に飾られた 『白浪五人男』の傘

 また、2月3日(月)の昼の部では「節分祭」も予定されています。

 古式ゆかしい伝統行事を現在も大切に守り続けている歌舞伎座にぜひご来場ください。 

 歌舞伎座新開場柿葺落「二月花形歌舞伎」は、25日(火)まで。チケットはチケットWeb松竹チケットホン松竹にて販売中です。

 

歌舞伎座「二月花形歌舞伎」初日開幕

2014/02/01