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藤十郎、翫雀、壱太郎が「お初天神」で成功祈願
平成22年南座3月公演「三月花形歌舞伎」の上演に先立ち、昼の部『曽根崎心中』で坂田藤十郎の当り役お初に、役柄と同じ19歳という史上最年少の年齢で挑む中村壱太郎が、徳兵衛を勤める父・中村翫雀、監修を勤める祖父・坂田藤十郎とともにお初天神こと「露天神社」を訪れ、成功祈願祭を行いました。
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坂田藤十郎
私が300年前のお初という方を演じさせていただいてから、57年が経ったわけですけども、今でも初めて勤めさせていただいた時のことを思い出します。そして今度は孫の壱太郎がお初を勤めさせていただきます。実際にいたお初と徳兵衛がその永遠の愛を誓ったこの場所でその思いが受け継がれ、『曽根崎心中』を含めた上方歌舞伎というものがずっと一つの太い線で受け継がれていくことに、人の縁(えにし)というものを深く感じております。
中村翫雀
息子の壱太郎がお初を勤めさせていただく事を嬉しく思っています。父(藤十郎)が21歳の時、祖父と初めて『曽根崎心中』を上演し、私も21歳で父と初めて共演いたしました。壱太郎は19歳ですが、今度は私との共演、そういう巡り合わせが自分に廻ってきたという重い責任を感じています。壱太郎のお初、私の徳兵衛でまた新鮮で新しい『曽根崎心中』が出来るかもしれません。橋渡しが出来るように勤めたいと思っています。
中村壱太郎
私にとってお初は夢のようなお役で、それが19歳というお初と同じ年齢で実現できる道が開けた事を大変嬉しく思っています。祖父や父の話を聞き、自分の夢が叶うという思いだけでなく、『曽根崎心中』はうちの家が大切にしてきた演目であるということを、しっかりと受け止めて勤めたいと思っています。
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【公演情報】
京都南座 三月花形歌舞伎
2010/01/14