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宙乗り800回で祝う、新装博多座『ワンピース』初日
4月2日(土)、博多座でスーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』が初日の幕を開け、市川猿之助が800回目の宙乗りを見せました。
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初日前日の4月1日(金)、約1カ月をかけて舞台装置、照明、音響をリニューアルした博多座では、「リニューアル記念式典」が行われました。
「あらゆる演劇に対応できる劇場設備です。東アジアの演劇の拠点、発信基地として頑張ってまいります」と、芦塚日出美社長が胸を張ると、高島宗一郎福岡市長も、「博多に来たらぜひ、博多座で演劇文化に触れていただきたい」と述べました。より臨場感あふれる演出が可能になった新装博多座、その第一弾として上演されるのが、スーパー歌舞伎II『ワンピース』です。
舞台稽古の前にルフィとエースの扮装で式典に臨んだ猿之助と平岳大は、オープンを祝い、記念のテープカットを行いました。猿之助は、「リニューアル後第一弾、たいへんうれしいです。猿翁の伯父が“スーパー歌舞伎座”と命名しましたくらい、スーパー歌舞伎の上演に適した劇場で、舞台稽古の音響がもう素晴しかった。それもあいまって稽古の仕上がりも順調です」と、声を弾ませました。
「この劇場の素晴らしさを活かすため、またまた演出を変えまして、新しいところを加えました」と、意気軒昂なところを見せた猿之助。大阪公演から参加している平は、「1カ月の間に芝居も練れて、自分なりに役も広げてこられた」と振り返り、「新しい劇場、新しい演出、みどころは言いつくせないくらいたくさんあります」と続けました。さらに、博多入りしてから食を堪能して「準備は万端、1カ月よろしくお願いします」と、博多の皆さんに呼びかけました。
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「初日が宙乗り800回。公演初日、リニューアル後の初日、狙ったわけではなく、運命を感じております」と、おめでたい記念日が重なり、猿之助は「一生忘れない」と笑顔を見せました。
博多座で歌舞伎の斜め宙乗りは初めて。「今回の『ワンピース』の宙乗りは、お客様も参加されるので、今までとまったく違って絶景。格別です。そして博多座は宙乗りが非常に気持ちがいい!」と、第二幕ですっかりお馴染みになった斜め宙乗りが気に入っている様子です。「伯父は非常に厳しい人で、宙乗りは宙づりとは違う、ワイヤーがお客様の視界から消えなければいけない、と。800回を目前にして、ようやくそういうことができるかなと思っています」。猿之助が新たな舞台で、新たな境地に挑む800回目の宙乗りです。
そしていよいよ迎えた初日のスーパー歌舞伎II『ワンピース』。この日を待ちに待った博多の歌舞伎ファン、「ONE PIECE」ファンで第二幕は「TETOTE」の大合唱となり、終演後はいつまでも拍手が鳴りやみませんでした。
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博多座「スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』」は4月26日(火)までの公演。チケットは博多座ほかにて販売中です。
※高島宗一郎福岡市長の「高」は、正しくは「はしご高」です。