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【チケット情報追記】獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 

 

 9月13日(木)~19日(水)、フランスの国立シャイヨー宮にて行われる「松竹大歌舞伎」に出演する中村獅童、中村七之助が公演について語りました。

 

【6月13日 チケット販売情報追記】

パリの歌舞伎初演には十七世勘三郎も参加

 会見の冒頭、「ジャポニスム2018:響きあう魂」の事務局となっている独立行政法人国際交流基金の安藤裕康理事長より、「日本文化を象徴する古典芸能として世界に広く知られる歌舞伎は、今回、最も実施が待ち望まれている催しの一つであることは言うまでもありません」と紹介された「松竹大歌舞伎」。

 

 公演を製作する松竹株式会社の迫本淳一社長は、創業以来約120年、歌舞伎を支え続けてきた松竹の歴史のなかで、「1928年より約90年間にわたり、歌舞伎の海外公演にとり組み、これまで38カ国、72回の公演を行ってまいりました。フランスにおける初演は1965年で、七之助さんの祖父、十七世勘三郎さんも参加されました。今回は11度目の公演となります。この公演が今後長きにわたり続く、日仏文化交流の一助になれば幸いでございます」と挨拶しました。

 

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 パリでは2007年以来の歌舞伎公演。「フランスの地で歌舞伎が上演できることが非常にうれしい。一所懸命勤めさせていただきます」と挨拶した獅童に続き、「日仏友好160周年記念のこの事業に参加させていただくことを、本当に幸せに思っております」と、七之助も笑顔を見せ、公演に向けた二人の強い意欲を感じさせました。

 

 
獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 『鳴神』 中村獅童

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 『鳴神』 中村七之助

オーソドックスな古典で歌舞伎の魅力をたっぷりと

 今回上演されるのは『色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ) かさね』と『鳴神』。『かさね』は二人とも初役で、「七之助さんと踊るのが楽しみ」と獅童は喜び、『鳴神』は、「ザ・歌舞伎とでもいうような誰もが想像する歌舞伎。ダイナミックで、見得をはじめとする有名な歌舞伎の演技法が含まれていますし、ストーリーもわかりやすい」とアピール、「どちらも女方の大役で、それぞれに魅力があります。とても素晴らしい作品です」と七之助も続けました。

 

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 『かさね』(イメージ) 左より、中村獅童、中村七之助

 近年は古典歌舞伎以外の作品でも活躍の多い二人ですが、「今回はオーソドックスな演目をお見せする」と獅童。「古典のお役は先輩に教わることが大切。教わったことを大切に、思い出しながら、魂を受け継ぎます。先人の精神を受け継いで私たちが役をさせていただくことは、非常にありがたいことです。先人は心の中にいつも生きていて、その魂を感じつつ、一所懸命全身全霊で演じていきたい」。

 

 七之助は、祖父がフランスで歌舞伎を初演した一人だったことにふれ、「代々受け継がれている魂、それは歌舞伎の本来の姿だと思っております。先人の芸に恥じないよう、一人でも多くの海外の方に、私たちが愛する歌舞伎の魅力を伝えたい」と語り、歌舞伎俳優が多いなか、今回の公演に出演することの責任も感じていると気を引き締めました。

 

伝統を守りつつ革新を追求する日本の姿を見せたい

 近年はさまざまな分野でコラボレーションが行われ、新作上演も多い歌舞伎。「先人が型や面白い演目を残してくださったからこそ、私たちはその手法を使いながら新しいことにチャレンジしていけます。江戸時代から常に流行などをとり入れ、エンタテインメントの最先端を行っていたのが歌舞伎。どの分野でも伝統のある会社は、時代の革新を追求しています。歌舞伎も同じで、伝統を守りつつ革新を追求していく。私もそういう役者人生を送りたいと思っています」。

 

 獅童の言葉に安藤理事長もうなずき、「今回のジャポニスム2018のコンセプトもまさに、伝統を守りつつ革新を追求する日本の姿を見せたい、にあります」と、歌舞伎公演がこの「ジャポニスム2018」においていかに意義深いものであるかを強調しました。

 

 この公演が実際にどのように受け入れられるか、今から「楽しみ」と語った二人ですが、「海外のお客様は見る集中力がすさまじく、また、(先入観なく)一つの演劇として見てくださるので、演者として海外公演は最高の場所」と、七之助には数々の海外公演の経験を踏まえた期待もある様子。歌舞伎公演後には同じ国立シャイヨー劇場で、野田秀樹作・演出の『贋作 桜の森の満開の下』が上演されることもあり、昨年、同作の歌舞伎上演でヒロイン夜長姫を勤めた七之助としては、2公演の現地の反応が楽しみと語りました。

 

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

 ジャポニスム2018公式企画「松竹大歌舞伎」記者会見 左より、迫本淳一松竹株式会社社長、中村七之助、中村獅童、安藤裕康独立行政法人国際交流基金理事長

 

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ジャポニスム2018:響きあう魂

「松竹大歌舞伎」

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一、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ) かさね

 

二、鳴神(なるかみ)

 

主な出演:中村獅童 中村七之助

 

 

日時

2018年9月13日(木)~19日(水)

13日(木) 19:30
14日(金) 20:30
15日(土) 15:30/20:30
16日(日) 15:30
17日(月) 休演
18日(火) 20:30
19日(水) 20:30

※時間は現地

 

場所

国立シャイヨー劇場(パリ)

Théâtre national de Chaillot in Paris, France

 

チケット

Full rate(一般):55ユーロ

More than 65 years old(65 歳以上):46 ユーロ

18 to 27 years old(18 歳~27歳):24 ユーロ

Under 18(18歳以下):20ユーロ

Groupe(more than 10 people)(団体、10 人以上): 46ユーロ

 

Chaillot: Now on sale(シャイヨー劇場)【販売中】

※オンライン予約時には、別途2ユーロの予約手数料が加算されます。

 

「ジャポニスム2018:響きあう魂」公式サイト

 

獅童、七之助が語る、ジャポニスム2018「松竹大歌舞伎」

2018/06/13