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松也『メタルマクベス』出演に向けて
9月15日(土)~10月25日(木)、IHIステージアラウンド東京で上演される新感線☆RS『メタルマクベス』disc2の出演者として尾上松也が、ほかの出演者、作の宮藤官九郎、演出のいのうえひでのりとともに、製作発表に登場しました。
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熱唱でファンの期待を実感
ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』Produced by TBSは、7月23日(月)から大晦日にかけてdisc1からdisc3まで、3つのカンパニーで上演される舞台。松也は9月15日(土)からのdisc2に、原作のマクベスにあたるランダムスター、マクベス魔II夜役で出演します。5月10日(木)に行われた製作発表は、抽選で招待された1000人のファンを前に、ランダムスター役の三人、橋本さとし、松也、浦井健治が、宮藤作詞の「きれいは汚い、ただしオレ以外」を熱唱してスタートしました。
『メタルマクベス』は2006(平成18)年初演、今回は12年ぶりの上演となりますが、「基本的には変えません。なにしろ、シェイクスピア先生が400年前に書いた本、たかが12年で変えちゃいけない、変えないほうがいい」と宮藤。『マクベス』にある名ぜりふ「きれいは汚い」に「ただし、オレ以外」と付けた楽曲にも、「シェイクスピア先生と私の合作」と、自信を見せていました。
「とっても気持ちよかった、最高!」と、満面の笑顔を見せた松也は、そのあとも、オーディエンスにコール&レスポンスをリクエストしてこのひとときを存分に楽しんだ様子。この曲のミュージックビデオは、特設サイトからご覧になれます。
ずっと出たいと思っていた劇団☆新感線
松也は劇団☆新感線の芝居に、「出たかった。今回は念願かなってうれしいです」と、笑顔が絶えません。「生バンドでお客様の前でシャウトする機会はそうそうないですから、今日は楽しかった。皆さんが本当に楽しみにしてくださっているという熱気が伝わってきて、公演に向けての気合が入りました。とにかく楽しくやろう、と思いました」。
この作品は、ハードロックやヘヴィメタルがあふれる音楽劇ですが、「何事にも挑戦し、ある種、目立つものとして、以前から歌舞伎とロックは共通点があると思っていました」。異なるジャンルの演劇への挑戦、新しい機構の劇場、「経験したことのないことを経験させていただくことで、俳優としてこの公演が大きな糧になったらいいなと。そして、(自分の出演する)disc2に限らず、すべての公演を盛大に応援していただいて、最後まで完走したいなと思います」。
disc2でマクベス夫人にあたるランダムスター夫人、ローズを演じるのは、歌手で女優の大原櫻子。初演では松たか子、今回はミュージカル女優の濱田めぐみ、女優の長澤まさみが演じますが、六人のマクベス夫妻役では最年少とあって、「精いっぱい、オリジナリティーのある夫人をやりたい。自分のライブでは常に走り回っているので、どこまで体力があるのか楽しみ」と意欲を見せました。
客席が回転し、出演者が走り回る劇場
劇場は、約1300ある客席が360°回転するIHIステージアラウンド東京で、昨年3月にオープニングを飾った劇団☆新感線の『髑髏城の七人』が、現在もロングラン公演中です。いのうえは「出演する俳優は7、8キログラムやせます。“アラウンド・ダイエット”といわれています。最初、動線を計算せずに、ここから(出演者が)現れたら格好いいなといふうにつくってしまい…」、客席を囲む一周約200メートルのステージの裏を、出演者たちが駆け回ることになってしまったとのこと。
宮藤も最初はステージのイメージがつかめなかったそうですが、上演中の『髑髏城の七人』を見て、「いのうえさんが進化して、ただ回るだけじゃない演出になっています。ですから、今度の『メタルマクベス』が楽しみ」と期待していました。一方、出演者から話を聞いた松也は、「(劇場に)慣れるのが大変で、感覚で覚えるしかないらしいので、不安もありますが、その中で自分が培ってきたことがどれだけできるか、楽しみでもあります」と、意欲的にとらえていました。
「一発目は使命がある」と、disc1に出演の橋本は退団以来、21年ぶりの劇団☆新感線出演に、「原点をお見せしたい」と挑戦的。濱田はへヴィメタルは歌ったことがないけれど、「(共演の)さとしさんに毒の花を添えられるように。素敵な舞台にしたいと思います」。disc3出演の二人は、浦井が「3チーム三様、3倍、いや300倍楽しんでいただける舞台に。そして大千穐楽まで、長澤さんとともにバトンをつなぎたい」と語ると、長澤も「私自身にとっては挑戦。楽しみに待ってくださる人のために持てる力を出して頑張る」と、目を輝かせました。