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米吉が「松尾芸能賞 新人賞」を受賞

米吉が「松尾芸能賞 新人賞」を受賞

 「第42回松尾芸能賞」贈呈式 前列左より、花總まり(優秀賞)、小佐田定雄(優秀賞)、松尾國之公益財団法人松尾芸能振興財団理事長、八代亜紀(大賞)、藤本昭子(優秀賞)、後列左より、結城孫三郎(特別賞)、藤田俊太郎(優秀賞)、中村米吉(新人賞)、沢村豊子(功労賞)

 3月29日(月)、「第42回松尾芸能賞」贈呈式が行われ、演劇部門の新人賞を受賞した中村米吉が出席しました。

 公益財団法人松尾芸能振興財団による松尾芸能賞は、「長年にわたり日本の文化・芸能の保存、向上に寄与した芸能出演者や演出・音楽・劇場芸能に高い技能を持つ人々」に贈られます。昭和55(1980)年から始まり、今年で第42回を迎えました。

 

米吉が「松尾芸能賞 新人賞」を受賞

 

 米吉の贈賞理由として、「花形世代の新春浅草歌舞伎で『菅原伝授手習鑑 寺子屋』の戸浪、『仮名手本忠臣蔵 七段目』の遊女おかる等、次々に古典の大役を演じて実力を発揮した。立役も勉強中で『仮名手本忠臣蔵 十一段目』の大星力弥等で魅力を見せた。真面目で芸熱心、先輩の指導のもと常に楷書の芸を志し精進している」旨が紹介されました。

 

 受賞のステージに上がった米吉は、「トロフィーが思っていた以上に重く、(過去に)この新人賞を受賞された先輩方の重みであると感じております。このような歴史ある賞の新人賞を頂戴できますのも、常日頃ご指導いただいております諸先輩方のおかげです。おごることのないように、もっともっと頑張りなさいと、そう言っていただいたと思い、この賞を頂戴したいと思います」と、素直な気持ちで感謝を込めて挨拶。「若い方にも、歌舞伎の面白さ、奥深さを感じていただけるような舞台を勤めていきたい。少しでも先輩方の背中が見えるよう、走って参ります」と、力強く躍進を誓いました。

 贈呈式後の取材では、改めて「本当に身も引き締まる思い」と、受賞の感想を述べた米吉。「しっかり地に足をつけ、女方として、古典歌舞伎が、歌舞伎座が似合う役者になれるように、と思っております。芸能は心の栄養になると思いますので、お客様に元気や感動、心の栄養を少しでも与えられるような役者になりたいです」と、これからに向けての決意を明かしました。

 

米吉が「松尾芸能賞 新人賞」を受賞

 「第42回松尾芸能賞」 左より、中村米吉(新人賞)、八代亜紀(大賞)、花總まり(優秀賞)

 

2021/03/31