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團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 「第41回浅草芸能大賞」 左より、髙森喜美子台東区議会議長、服部征夫台東区長、神田伯山(奨励賞)、五街道雲助(大賞)、市川團子(新人賞)、水落潔、矢下薫公益財団法人台東区芸術文化財団理事長

 2025年3月15日(土)、浅草公会堂で、「第41回浅草芸能大賞受賞式」が行われ、新人賞を受賞した市川團子が登場、また「スターの手型」顕彰式には、中村東蔵が登場しました。

 公益財団法人台東区芸術文化財団が昭和59(1984)年4月に創設した浅草芸能大賞は、大衆芸能の奨励と振興を図ることを目的とした賞で、今年で41回目を迎えます。このたび、「子役の頃よりさまざまな演目、役どころに幅広く出演し、公演のたびに見せる新たな一面に着実な成長」を見せ、「現役の大学生でありながら歌舞伎俳優としても躍進し続け、歌舞伎に対する情熱と、真摯に取り組む姿勢と実績」が評価されたことから、團子に新人賞が贈られました。

 

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 

 受賞式に登場した團子は、受賞の喜びとともに、今回の受賞は「スタッフの皆様、関係者の皆様、そして日頃より支え、助けてくださる周りの大切な方々、そして何より、いつも舞台を応援してくださるお客様のおかげです」と、心からの感謝を述べます。さらに、「この受賞を機にさらに気を引き締めまして、いただいた作品、そしてお役を一つひとつ勤め精進をしていきたい」と、真摯な表情で抱負を伝えました。式典の後には受賞記念公演として、舞踊『松の緑』を素踊りで披露。縁起のよい詞章で紡がれるおめでたい舞に、来場のお客様から熱い拍手が送られました。

 

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 「令和6年度スターの手型」 左より、服部征夫台東区長、五街道雲助、竹中直人、寺尾聰、中村東蔵、髙森喜美子台東区議会議長

 浅草公会堂前のオレンジ通りに並ぶ「スターの手型」は、台東区が大衆芸能の振興に貢献した芸能人の功績をたたえ、その業績を後世に伝えるために昭和54(1979)年から設置を開始。今年も新たに5名の手型が加わり、被顕彰者は353名にのぼります。「女方から立役まで、時代物、世話物を問わず、老若男女の役柄を自在に演じる芸域の広さで精彩を放っている」として、令和6年度の被顕彰者の一人に選出された東蔵は、顕彰式で、「私を歌舞伎の俳優に育ててくださった養父、(六世)中村歌右衛門のおかげ」と、言葉に思いを込めました。

 

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 

 また、受賞記念公演のトークショーでは、台東区で過ごした生い立ちからの来し方を振り返りました。子役として新国劇の舞台に立ち、映画やテレビでの活躍を経て、歌舞伎俳優として多くの役を勤めて研鑽を重ねてきたことに触れ、そのおおらかな話しぶりで客席を魅了します。今年1月の「新春浅草歌舞伎」に出演した孫の中村玉太郎については目を細めながら語り、自らの元気の秘訣について「好きなこと(芝居)をやっていること」と明かしました。最後にはお客様に「私とも縁ができたことですから」と歌舞伎座へのご来場を呼びかけ、笑顔でトークを締めくくりました。

 

 

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 

團子が浅草芸能大賞新人賞受賞、東蔵が「スターの手型」顕彰

 

2025/03/26