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千之助、莟玉、歌之助登壇、『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催されました

千之助、莟玉、歌之助登壇、『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催されました

 

 2023年4月1日(土)、東劇で『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催され、片岡千之助、中村莟玉、中村歌之助が登壇しました。

 4月7日(金)より、現在の第五期歌舞伎座の新開場10周年にちなんで、前期の第四期歌舞伎座の休場までの日々に迫ったドキュメンタリー映画『わが心の歌舞伎座』が、全国で再び上映されます。再上映に先駆け、本作で語り手として出演している片岡仁左衛門、中村梅玉、七世中村芝翫の孫・子であり、歌舞伎の次代を担う期待の若手俳優である三人が、満員の観客を前に、作品への思いを語りました。

 

千之助、莟玉、歌之助登壇、『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催されました

 

 平成23(2011)年の初公開時にも鑑賞し、今回改めて映画を見たという三人。歌之助は、「やはり泣いてしまいますね。改めて祖父(七世芝翫)はもういないんだなと思いました」と、久しぶりの鑑賞でこみ上げた思いを口にし、千之助も、「大先輩の皆さんが出ていらっしゃいます」と、感慨深げな様子を見せます。莟玉は、「成田屋のおじ様(十二世市川團十郎)が『勧進帳』の弁慶で引っ込まれて、歌舞伎座の鳥屋口からご自身の楽屋にお入りになるところまで、ずっとカメラが真後ろについている。しっかりとバックステージが映っているのがすごいと思いました」と、目を輝かせました。

 

千之助、莟玉、歌之助登壇、『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催されました

 

 第四期歌舞伎座の好きだった場所を聞かれると、千之助は、「歌舞伎座に入ってすぐの大間です。当時は本当に幼かったので、番頭さんや皆さんに遊んでもらった思い出があります」と、語ります。莟玉は楽屋を挙げ、「もともと一観客として観ていたところから、楽屋に入れていただけて、夢の空間でした。前の歌舞伎座の楽屋は狭くて、衣裳を着ると入れ替わるのも大変で。でもその感じが素敵でした」。歌之助は、「照明室です。昔の照明室は小さくて、皆でぎゅうぎゅうになりながら(古くて)ガタガタの椅子に座って、ライトの熱さと一緒に先輩方の芝居を見ることが刺激になりました」と、それぞれの思い出を語りました。

 

千之助、莟玉、歌之助登壇、『わが心の歌舞伎座』トーク付き先行上映会が開催されました

 

 最後に、「今のお客様に改めて昔の歌舞伎座を知っていただける今回の再上映を、うれしく思います。それと同時に、新しい歌舞伎座もこれから100年、200年先も皆様に応援していただければ」(歌之助)、「これから先、今の歌舞伎座を前の歌舞伎座に負けないものにしていきたいという気持ちにさせてくれる、素敵な映画です。ぜひお楽しみいただきたいと思います」(莟玉)、「この映画を見て、今の歌舞伎座をもっともっと素敵に、そしていつか後の世代に繋げていくために、憧れの先輩方のような役者になりたいと思いました。さまざまな劇場で、世界で、もっと歌舞伎ができるように、歌舞伎が発展するように頑張りたいと思います」(千之助)と、それぞれ挨拶し締めくくりました。

 『わが心の歌舞伎座』は4月7日(金)から13日(木)の1週間限定で、全国の映画館で上映されます。東劇のみ、20日(木)の2週間上映となりますので、詳細はこちらをご確認のうえ、ぜひ歌舞伎座に宿る歌舞伎俳優たちの思いが凝縮された本映画をお楽しみください。

2023/04/04