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新作歌舞伎『刀剣乱舞』の開幕を前に

新作歌舞伎『刀剣乱舞』の開幕を前に

 

 2023年7月2日(日)に新橋演舞場で開幕した新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐(つきのつるぎえにしのきりのは)』の初日舞台前に、出演の尾上松也、尾上右近、中村鷹之資、中村莟玉、上村吉太朗、河合雪之丞が意気込みを語りました。

 初日前会見に、それぞれの舞台衣裳で登場した六人。初日へ向けての心境を問われ、「今非常に気持ちが高ぶっている」と、興奮気味に話す松也。今回は俳優として舞台に出演するだけではなく、初めて演出にも挑みます。「自分が思うことを皆さんに具現化していただきながら、それがどんどん形になっていくというのは、今まで感じたことのない喜びでした。役者として立っているときには気づかなかったものや、学びがたくさんありました」と、これまでの稽古を振り返ります。「演者と演出、どちらも大変だと感じましたが、本当に良いものをつくりたいという部分での方向性は同じ。初日以降も、演出をさらにブラッシュアップしていきたいという思いは当然あります」と、力強く語ります。

 

  右近は、「この『刀剣乱舞』のコンテンツのもつ柔軟さと力強さ、そしてなんでも受け入れる歌舞伎の寛容さと柔軟性を感じております。歌舞伎の力を信じて、1カ月皆で走り抜けたいと思っています。(松也さんは)とても優しく、信頼関係を築いたうえで伝えてくれる素敵な演出家さんです。役者として僕も求められている以上の形で返したい」と、決意を表明しました。

 

 鷹之資が、「今回、松也のお兄さんにお稽古からいろいろと教えていただきながら、2役を勤めさせていただきます。久直が登場する場面はとても歌舞伎らしいお芝居が中心となっており、歌舞伎の魅力を伝えられるように努力して進んでまいりたいと思います」と意気込みを見せると、続いて莟玉も、「新作歌舞伎ということで1カ月間稽古をしてまいりました。やっと今日が初日ですけれども、より良いものにしていくための作業をまだまだ続けていくのが新作歌舞伎だと思っております。これからひと月さらなる高みを目指して、皆で一致団結して頑張りたいです」と、気合を見せます。

 

 「この六振りに選ばれたこと、そして大好きな先輩の皆さんと一緒にお芝居ができることが本当にうれしいです。1カ月間怪我なく、誰一人欠けることなく無事に千穐楽を迎えることが一番だと思いますので、精一杯勤めます」と、喜びを噛み締める吉太朗。雪之丞は、「このたびの舞台に出させていただくのは本当にうれしい限りでございます。皆さんお若くて元気はつらつでいらっしゃるので、私も20代に戻ったつもりで頑張りたいと思います」と、述べました。

 新作歌舞伎『刀剣乱舞』は、27日(木)までの上演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2023/07/04