歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



履歴書+α:カーテンコールに憧れます

歌舞伎以外でよく観に行く舞台芸術は?ミュージカルが好きでよく出かけています。「コーラスライン」はドラマチックで豪快でとくに気に入っています。僕はカーテンコールがとても好きなのです。出演者の方が本当にお客様に感謝しているのがよくわかりますし、舞台に立てて本当によかった!という顔をされているんですよね。舞台の最中は、演じる方もお客様もそれぞれ緊張していると思いますが、カーテンコールのときはみんなが一体になれて。そういう高揚感を素直に表現する時間がとてもいいと思います。
最近見たものの中では、大沢たかおさんの「ファントム(2010年11~12月赤坂ACTシアター、梅田芸術劇場)」が一番感動しました!


習っているお稽古事は?大学に入学してから時間がなくてあまり通えていないのですが、今も続けているのは、鳴物(藤舎千穂)と三味線(松永忠五郎)です。お三味線は、ちょっと苦戦しています。鳴物は相性がいいようで、公演などでも機会があればいろいろ打たせてもらったりしています。昨年8月の「第3回 趣向の華」(日本橋公会堂ホール)という公演では、黒御簾音楽をたくさんやらせていただいて、とても楽しかったです。
ズバリ、長所は?一度始めたら、途中で辞めずに最後まで貫き通すところ。千里の道も一歩から、何事も踏み出さないと始まらないし、踏み出したら最後までやりたい、と思います。

最近印象に残った映画は?最近ではありませんが、『アヒルと鴨のコインロッカー』(2006年公開)です。この作品は友人に勧められて見たのですが、すごく好きになり伊坂幸太郎さんの原作本も読んでみました。日常生活の小さな出来事の重なりから、独特の世界観を描き出しているところが面白かったです。

楽屋でよく食べるものは?南座の楽屋でよく食べるのは「はやし」というお店の白身魚のフライとコロッケのセットです。とても豪快な盛りつけですが(笑)、マカロニサラダもついていてとってもおいしいです。大阪松竹座では、「中央軒」という長崎皿うどんで有名なお店の麻婆ラーメンとライスのセットが定番です!
 

代数:初代
屋号:成駒屋
定紋:寒雀の中に壱
生年月日:1990(平成2)年8月3日
血液型:O型
出身地:東京都
1991年11月:京都・南座〈三代目中村鴈治郎襲名披露興行〉『廓文章』の藤屋手代で初お目見得。
1995年1月:大阪・中座〈五代目中村翫雀・三代目中村扇雀襲名披露興行〉『嫗山姥』の一子公時で初代中村壱太郎を名のり初舞台。
2010年:国立劇場 奨励賞

五代目中村翫雀の長男。祖父は人間国宝の四代目坂田藤十郎、母は日本舞踊吾妻流家元の吾妻徳彌。上方の名門・成駒屋の将来を担う立場にいる一人で、初お目見得、初舞台ともに関西の舞台。
2009年は近松座の巡業公演で藤十郎の忠兵衛を相手に『封印切』の梅川を演じ、注目を集めた。2010年は、3月南座の『曽根崎心中』のお初を役の年齢と同じ19歳で演じて大きな話題となったほか、9月南座で『通し狂言 義経千本桜』静御前も勤めた。『黒谷』(10月知恩院)、『スサノオ』(11月シスチーナ歌舞伎)などの新作にも出演。また7月の国立劇場の公演では「解説 歌舞伎のみかた」を中村隼人とともに担当。現代的な演出で話題を呼んだ。現在、TVバラエティ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」に尾上松也、坂東巳之助と交代でレギュラー出演中。

芸の眼差し、遊の素顔

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