歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



履歴書+α:日本画の深淵に憧れます

歌舞伎以外でよく観に行く舞台芸術は? あまり歌舞伎以外の舞台は見に行かないのですが、つい先日、『取り立てや お春』でご一緒している錦織一清さんにご招待いただいて『新春 滝沢革命』(2011年1月帝国劇場)を拝見しました。お客さんの楽しませ方がすごくうまくて、かなり刺激を受けました!
歌舞伎公演は、自分が出ていないものもよく見に行っていて、今月(2011年1月)も新橋演舞場、国立劇場などを拝見してきました。


習っているお稽古事は? 日本舞踊(藤間勘祖、藤間勘十郎、藤間勘紫恵)、長唄三味線(鳥羽屋里夕)、鳴物(田中佐太郎)、常磐津(常磐津文字兵衛)です。5年くらい前から、天海眞理先生について日本画も習い始めました。吉右衛門のおじさんは、僕にとっては、度量が大きく豪快な印象が強いのですが、とても繊細な絵を描かれます。そこからすごく興味を持って、日本画を習いたいと思うようになりました。去年は忙しくて1年のうち3回くらいしか習いに行けなかったのですが、もっとうまくなって牡丹を描いてみたいです。 その他、茶道や弓道も少しですが習っています。どれもまだまだなので、しっかりやっていきたいです。
ズバリ、長所は? 負けず嫌いなところです。やはり同年代の俳優さんが、いい役を演じられていたら悔しいですし、僕も実力がつくようにお稽古事なども頑張らないといけないと思っています。

最近印象に残った映画は?映画はすごく好きで、ヒット作からちょっと変わった作品までいろいろ見ています。最近見たなかで一つあげるとしたら『アバター』(2009年 アメリカ)です。それから梅枝さんに薦められて見た『ショーシャンクの空に』(1994年 アメリカ)も印象に残っています。振り返ってみると僕が好きな映画には、モーガン・フリーマンが出ていることが多いです。きっと彼の演技が好きなんだと思います。

楽屋でよく食べるものは? 「銀だこ」のたこ焼きと焼きそばは大好きで、多いときには1週間で3回くらい食べることもあります(笑)。それから「蘭州」(中華)、「YOU」(洋食)もお気に入りです。
 

代数:初代
屋号:萬屋
定紋:桐蝶
生年月日:1993(平成5)年11月30日
血液型:A型
出身地:東京都
2002年2月:歌舞伎座『菅原伝授手習鑑 寺子屋』松王丸一子小太郎で、初代中村隼人を名のり初舞台
2007年:国立劇場 特別賞
2010年:国立劇場 奨励賞

二代目中村錦之助の長男。
2010年は6月に『重戀雪関扉』(南座)で、坂東玉三郎を相手に良峯少将宗貞を演じ、注目を集めた。また7月の国立劇場の公演では「解説 歌舞伎のみかた」を中村壱太郎とともに若者らしい新鮮な演出で行い好評を得た。11、12月は、歌舞伎以外では初めての舞台となる『取り立てや お春』に出演(2011年3月も大阪松竹座で公演)。NHK大河ドラマ「龍馬伝」にも徳川家茂役で出演し、話題を集めた。

芸の眼差し、遊の素顔

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