歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



娯遊:仮面ライダーに歌舞伎を見出す!?

「今日持ってきた“ストラト”以外にも、エレキギター5本、アコースティックギター4本、ベース1本を持っています。もう置くところがないですね(笑)。初めてのギターは、中学3年生のときお年玉で買ったエレキギターです。安いものなんですが、思い入れがあるので今でもときどき出して、弾いています」

取材当日には30本近くのDVDをご持参いただいた。これは、その一部。
「僕が生まれてから11歳くらいまでは、仮面ライダーは放送されていませんでした。その時期には昔の仮面ライダーのビデオをレンタルビデオで借りて見ていました!」
左より「仮面ライダークウガ 特別篇」「TVシリーズ 仮面ライダー クウガ Vol.12」「劇場版 仮面ライダー 555 パラダイス・ロスト」「TVシリーズ 仮面ライダー 555 Vol.13」(C)石森プロ・東映

 歌舞伎に関する大切なものに加え、「これがあるからリフレッシュして歌舞伎の舞台をがんばれる!」というプライベートの品も持参いただきました。


―ギターをお持ちいただきましたが、いつごろ手に入れられたものですか?
去年のお正月に衝動買いしてしまいました。本当は、ノートパソコンを買おうと思って出かけたんですけどね…(笑)。中古のエレキギターなんですが、すごく色もきれいですし、ペグなどもいい感じでカスタマイズされていて、ほどよく使い込んだ感じがいいなぁと、つい買ってしまいました。
今、役者さんや床山さんとバンドを組んでいるんです。名前は「KBK 48」(笑)。KBKはカブキです! 普段、仕事ではご一緒しない方も多いので、すごく新鮮ですし、楽しいですね。

―こちらは仮面ライダーのDVD。たくさんありますね!
平成ライダーシリーズのDVDを集めていて、今は40本くらい持っているでしょうか。子どものころにテレビで見ていたものを、大人になってから見返しているといった感じです(笑)。

―仮面ライダーのどんなところに惹かれるのですか?
ウルトラマンなども好きなんですが、うーん、自分でもよくわかりませんが、きっと僕は巨大なものよりも等身大のヒーローが好きなんでしょう(笑)。
あと、スパイダーマンとかバットマンなどの海外物も、面白いとは思うんですが、全然好きではないんです。それをよくよく考えてみると、日本のヒーロー物には、決めポーズがあるじゃないですか。仮面ライダーの変身ポーズとか。これって、歌舞伎ですよね!

―え! どんな風に?
クローズアップ効果のある決めポーズという演出や概念は、歌舞伎の見得に由来していると思うんです。実際、『白浪五人男』の名乗りが、いわゆる戦隊物のヒーローが登場するときのポーズのルーツだという話は有名ですしね。日本人は、一つの特徴をピックアップして、それをデフォルメすることにすごく長けているんじゃないでしょうか。デフォルメの加減も、破綻する手前で止めていて、決して行き過ぎていない。その塩梅が上手というか。日本のアニメもそこがすごく優れているので、海外で高く評価されているのではないかと…。仮面ライダーやアニメと、歌舞伎。ちょっと変わった共通項の見出し方かもしれませんが、僕はそのあたりが日本の文化のすごいところだなと思っています。

自宅地下の楽器部屋
「楽器は自宅の地下にある部屋に置いています。このドラムは父がテレビ番組『クイズ$ミリオネア』で1000万円を獲得したときに買ってくれました(2006年)。クイズでは僕がテレフォンブレーンで正解に貢献しましたからね! この部屋は居心地がいいのですが、エアコンがないので冬と夏はかなり厳しいです!」
家族旅行でくつろぐ父(三津五郎さん)
「今年(2011年)の2月に家族で軽井沢に行ってきました。コテージ風の宿で、星がとてもきれいでした。父は城が好きなので僕もよく連れていかれていましたが、このごろは取材などで城へ行くことが増えたせいか、家族旅行では城に行かなくなりましたね(笑)」。おくつろぎの一枚、こっそりいただきました。
フトアゴヒゲトカゲのココスちゃん
「昨年(2010年)8月に家族の猛反対を押し切って飼い始めました(笑)。僕の部屋で飼っていますが、絶対に部屋から出すな!と厳命を受けています。今朝、この写真を撮ってきたのですが、いきなり手に乗せられて、ちょっと警戒しているみたいです(笑)」。サービスで岩の上の決めポーズもいただきました。

芸の眼差し、遊の素顔

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