歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



履歴書+α:映画『桜田門外ノ変』撮影エピソード

歌舞伎以外でよく観に行く舞台芸術は? ミュージカルや音楽のライブ、そして母(女優の寿ひずるさん)の舞台もよく行きます。去年の夏は、知人のつてで、「アニメロサマーライブ2010」(8月)という音楽イベントに初めて行ったのですが、すごいカルチャーショックを受けました。会場はさいたまスーパーアリーナだったんですがもう満員! 客席がひとつの生き物みたいに躍動していて、とても刺激的でしたし、感動もしました。

習っているお稽古事は? 日本舞踊(坂東流:坂東愛、坂東三津五郎 花柳流:花柳基)、長唄三味線(稀音家祐介)、お囃子(藤舎千穂)です。僕はドラムをやっていたので、太鼓はわりと得意ですが、鼓は覚えるのがちょっと苦手です…。

ズバリ、長所は?長所と言えるかどうかわかりませんが、「人の笑顔が好き!」ということにかけては誰にも負けないと思っています。自分が楽しませて、誰かが楽しい気持ちになって笑ってくれると、とてもうれしいです!
最近印象に残った映画は?映画はあまり見ないんですが、昨年『桜田門外ノ変』(2010年公開)に出演させていただきました! 水戸の千波湖(せんばこ)の近くにオープンセットが作られていて、去年(2010年)の2~3月に撮影をしていました。それがすごく寒くて! 僕の役は、井伊直弼の首級(くび)をあげる有村次左衛門という薩摩の剣士だったんですが、次左衛門は江戸の寒さをなめていたんでしょうね(笑)。ものすごい薄着の衣装なんです。さらに血糊でびしょびしょで。立廻りでくるぶしも割れたりして本当に大変でしたが、初めて映画の世界に飛び込んでみて、得られるものも大きかったです。

楽屋でよく食べるものは? 小腹が減ったときには、ファミリーマートの「ファミチキ」が丁度いいですね。でも「ファミチキ」は人気商品なので、なくなっていることが多いんです。そのときは、ローソンの「からあげクン」です。いろいろ種類があるんですが「レッド」がお気に入りです!
 

代数:二代目
屋号:大和屋
定紋:三ツ大
生年月日:1989(平成元)年9月16日
血液型:O型
出身地:東京都
坂東三津五郎公式サイト
(巳之助さんの公演情報なども掲載されています!)
1991年9月:歌舞伎座〈八代目坂東三津五郎十七回忌追善〉『傀儡師(かいらいし)』の唐子で本名(守田光寿)で初お目見得。
1995年11月:歌舞伎座『蘭平物狂』の一子繁蔵と『寿靫猿』の小猿で二代目坂東巳之助を襲名し、初舞台。

十代目坂東三津五郎の長男。
2010年は新橋演舞場で、7月に八世三津五郎らによって初演された新作舞踊劇『馬盗人』を父と演じて好評を得たほか、10月には七世、八世、九世、坂東三津五郎三代の追善として『連獅子』にて狂言師左近後に仔獅子の精、『神楽諷雲井曲毬 どんつく』で太鼓打を演じた。秋の巡業公演では長唄舞踊『浦島』を歌舞伎公演で初めて、一幕を一人で踊りきった。また映画『桜田門外ノ変』(2010年)で、映画初デビュー。大老井伊直弼の首級をあげる薩摩藩士の有村次左衛門役を演じた。現在、TVバラエティ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」に尾上松也、中村壱太郎と交代でレギュラー出演中。

芸の眼差し、遊の素顔

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