歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



若い“団体さん”にはボリューム感のあるお食事を

 最後にご登場いただくのは歌舞伎座厨房料理長の紺野満さんです。紺野さんは昭和44年(1969年)に歌舞伎座事業株式会社に入社後、平成7年(1995年)より現職に就き、毎月変わる歌舞伎座のお食事の献立の考案を担当しています。紺野さんによると、その昔、団体客が多かったころは、泊り込んで翌日の仕込みをしたそうです。

 団体客の場合は、よく、一般に提供している献立とは別のお食事が用意されることがあります。紺野さんによると、若い学生さんたちの場合はお刺し身などの代わりに、揚げ物を献立に入れるそうです。歌舞伎座厨房は和食が専門なので、洋食を出すわけではありませんが、フライなどの揚げ物は若い学生さんたちには好評だとのこと。ボリューム感、満足感を感じる料理の定番、といったところでしょうか。

 来月は紺野料理長に歌舞伎座の厨房をご案内いただく予定です。どうぞお楽しみに。

歌舞伎座厨房料理長の紺野満さん


 

歌舞伎座の「食」

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