歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



歌舞伎座厨房探訪

上図は『江戸風俗十二ケ月之内十一月猿若町顔見世積物之図』楊洲周延画(明治22年)。国立国会図書館蔵。無断転載禁。
取材協力/歌舞伎座事業(株)、文/金井美稚子、写真/中本浩平、構成/栄木恵子(編集部)
 「幕の内弁当」という名は、江戸時代、芝居と芝居の間の休憩時間である幕間(まくあい)を「幕の内」といい、“「幕の内」に食べるお弁当”という意味で使われたことに由来します。お馴染みの「助六寿司」も歌舞伎の演目に因んでつけられた名前です。それほど芝居と「食」との関係は深いものでした。

 おしゃれをして早朝から出かける一日がかりの芝居見物は、大名から庶民までが楽しむ究極の娯楽。幕間時間もたっぷりあったので、その間に味わう食事の楽しみは格別だったようです。

歌舞伎座の「食」

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