歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



芭蕉を魅了した金色堂の輝き

 たび重なる火災を免れ、中尊寺で創建当時のまま唯一残ったのが「金色堂」である。表参道である月見坂をのぼり、義経と弁慶の像が安置された「弁慶堂」を過ぎると本堂へと到達。その左手奥にあるのが金色堂だ。現在は鉄筋コンクリート製の覆堂に覆われているが、かつては木立の中で燦然と輝いていたという。その様子を何よりも物語っているのが「五月雨や 降り残してや 光堂」という松尾芭蕉の句。

鶴岡八幡宮、雪ノ下あたり
義経、弁慶像が安置される「弁慶堂」
 
白山神社の能舞台

 金蒔絵、螺鈿、瑠璃、金箔……。十一体の仏像、四本の巻柱、格天井、須弥壇の贅を尽くしたまばゆい輝きは、時がとまったかのよう。そしてこのきらびやかな須弥壇の下に、初代清衡、二代基衡、三代秀衡の遺骸と四代泰衡の首級が安置されているという。

 義経と直接の関わりはないが、ぜひ訪れたいのが金色堂の反対側に位置する白山神社の能舞台。毎年八月に開催される薪能が人気という。杉木立を背後に従えての凛とした風情、茅葺き屋根と歳月を刻んだ木目の舞台は一見の価値がある。

中尊寺

住所

 : 

岩手県平泉町平泉字衣関202

TEL

 : 

0191-46-2211

営業時間

 : 

8:00~17:00(11月11日~3月31日は8:30~16:30)

定休日

 : 

無休

拝観料

 : 

境内無料、金色堂800円

HP

 : 

http://www.chusonji.or.jp/

 
「松寿庵」
「松寿庵」

中尊寺境内、本堂のそばの松寿庵では、本格的茶室を眺めながら抹茶と和菓子(1000円)がいただける。茶室は裏千家家元の千宗室氏が設計したもの。

茶室松寿庵

住所

 : 

岩手県平泉町平泉字衣関202(中尊寺境内)

TEL

 : 

0191-46-2212

営業時間

 : 

9~16時(11月11日~3月は9時30分~15時30分)

定休日

 : 

11月11日~3月は要連絡

価格

 : 

抹茶と和菓子で1000円。

 
「衡年茶」
「衡年茶」

奥州藤原氏四代に縁のある「衡」の文字を用いた「衡年茶」は、24種類の薬草からなる健康茶。本堂の手前の売店で買える。ティーバッグ10袋入りで500円。

衡年茶

住所

 : 

岩手県平泉町平泉字衣関202(中尊寺境内)

TEL

 : 

0191-46-2211

FAX

 : 

0191-46-2216

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