歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



たゆたう水面に映る江戸の面影〜運河の町・千葉佐原を訪ねる
左/「安房 里見の姫君伏姫」香蝶楼豊国画。国立国会図書館所蔵、無断転載禁。
右/絣の着物に菅笠姿の女性が操る観光船。

 商業の仕組みというのは昔から変わらないもので、常に作る人・売る人・買う人がいて、その間を運ぶ人が行き来している。運河の町・佐原は水に恵まれた立地から、江戸と東北を結ぶ物資輸送の中継地として栄えた町。また街道筋にも近く、陸路の物流拠点としても非常に便利。物流手段が鉄道や自動車に代わる昭和40年代まで、大変な隆盛を誇ったという。現在、水路は佐原の重要な観光資源となり、昔ながらの衣装に身を包んだ女性たちが舟を操り、観光客を乗せて水路を行く。往時の隆盛をしのばせる街並みが残るこの町は、しっとりとした着物姿がよく似合う。

クレジット:文/湊屋一子、写真/岡崎健志、
取材コーディネート/門松久美子、
構成/古田秘馬、中西由紀(編集部)

江戸の風情を色濃く残す水郷・佐原
『南総里見八犬伝』はあの『ドラゴンボール』のもとになったお話
旅の食・宿・見どころ
 
 
 

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