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平成中村座「十月大歌舞伎」一番太鼓が鳴り響き、初日開幕

平成中村座「十月大歌舞伎」一番太鼓が鳴り響き、初日開幕

 

 2026年10月1日(木)に浅草・浅草寺境内で、平成中村座「十月大歌舞伎」が開幕しました。

【舞台写真は、ページ下部でご覧いただけます】

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平成中村座「十月大歌舞伎」一番太鼓が鳴り響き、初日開幕

▲ 左より、田中傳左衛門、中村勘九郎

 平成12(2000)年に十八世中村勘三郎が立ち上げた期間限定の仮設劇場である「平成中村座」。令和4(2022)年以来4年ぶりに誕生の地、浅草へ帰ってきました。初日の開幕前には、中村勘九郎が見守るなか、開幕を知らせる「一番太鼓の儀」が執り行われました。

 

平成中村座「十月大歌舞伎」一番太鼓が鳴り響き、初日開幕

 

 前日までの記録的な雨がまるで嘘だったかのような青空を見上げて、勘九郎は「晴れましたね!」と笑顔で第一声。関係各所への感謝とともに、「裏方、表方、役者、演奏者、皆で力をあわせてお客様に楽しんでいただき、江戸の世界に誘えるよう、全身全霊で全力を尽くしてまいります」と、挨拶をしました。

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  第一部は、華やかな祝儀舞踊『初帆上成駒宝船』で幕開き。三人の漁師、橋彦(橋之助)・福彦(福之助)・歌彦(歌之助)が実りの秋に帆を上げて船出をする様を描きます。海にちなんだ愉快な振付、愛らしい小道具など、観客の頬も思わず緩みます。やがて舞台奥が開く平成中村座ならではの楽しい演出で、初日の晴れやかな青空のなかから大船が登場すると、歓声とともに大きな拍手が起きました。続いては、『仮名手本忠臣蔵』「九段目 山科閑居」。大星由良之助(勘九郎)は浪人となり、妻・お石(扇雀)と息子・力弥(歌之助)とともに、山科で隠遁生活を送りながら仇討ちの機会を伺っています。そこに訪ねてきたのは、戸無瀬(七之助)と小浪(鶴松)の母娘。二人は、小浪の許嫁である力弥との婚姻を願い出ますが、お石は戸無瀬の夫・加古川本蔵(鴈治郎)の過去の行いを引き合いにそれを拒絶します。娘の小浪への強い思いと武家の妻としての誇りを胸に、お石に向かう戸無瀬の決死の覚悟が、観客を引き込み、客席からは力強い拍手が送られました。第一部の最後を飾るのは、舞踊の大作『連獅子』。獅子頭を手に、格調高い踊りを見せる三人の狂言師(勘九郎・勘太郎・長三郎)は、やがて花道を引っ込むと、厳粛な雰囲気のなか獅子の精へと姿を変え…。中村屋が親から子へと大切に繋いできた大曲に真摯に向き合い仔獅子を勤める息子たちと、それをみつめる親獅子。緊張感のある前半から、平成中村座の空間で繰り広げられる大迫力の毛振りまで、客席を圧倒。割れんばかりの拍手のなか、幕となりました。

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 第二部は、『御存 鈴ヶ森』から。お尋ね者となった美少年・白井権八(勘太郎)が鈴ヶ森を通りかかると、大勢の雲助たちが襲いかかります。暗闇のなかで繰り広げられるだんまりの立廻りは、形式美のなかにも笑いの要素を盛り込み、客席を盛り上げます。そして、ただならぬ風格を漂わせる俠客・幡随院長兵衛(芝翫)が姿を現し…。清々しくひたむきな権八と貫禄ある長兵衛の二人による「ゆるりと江戸で会いやしょう」の名せりふが響き渡り、第二部の幕開きにふさわしい、爽やかで見応えたっぷりの舞台に、客席も大いに沸きました。続いては、歌舞伎らしい趣向がふんだんに盛り込まれた豪華絢爛な『助六曲輪初花桜』。ご当地での上演です。花川戸助六(勘九郎)は、江戸一の遊郭・吉原で花魁たちの人気を独り占め。花道から颯爽と登場する助六の出端、その粋な男伊達っぷりで観客をも魅了します。助六の恋人である、吉原一の花魁・揚巻(七之助)は、舞台上で華を咲かせ、観客の視線を釘付けに。髭の意休(芝翫)に悪態をつく場面は聞きどころです。また、今回は、久しぶりの上演となった「水入り」の場がつくのもみどころ。助六が天水桶に飛び込む本水を使ったケレン味あふれる演出に、手に汗握る立廻りで大盛り上がり。江戸の芝居小屋の熱気が再現されたかのような平成中村座の空間に、客席からは惜しみない万雷の拍手が鳴りやみませんでした。

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  平成中村座「十月大歌舞伎」は25日(日)までの公演。チケットの詳細は公演情報をご確認ください。

 

 
平成中村座「十月大歌舞伎」初日開幕

『初帆上成駒宝船』左より、中村歌之助、中村橋之助、中村福之助

平成中村座「十月大歌舞伎」初日開幕

『仮名手本忠臣蔵』「九段目」左より、中村鶴松、中村七之助

平成中村座「十月大歌舞伎」初日開幕

『連獅子』左より、中村長三郎、中村勘九郎、中村勘太郎

平成中村座「十月大歌舞伎」初日開幕

『御存 鈴ヶ森』左より、中村芝翫、中村勘太郎

平成中村座「十月大歌舞伎」初日開幕

『助六曲輪初花桜』左より、中村勘九郎、中村七之助、中村芝翫

2026/10/09