獅童が新作歌舞伎『あらしのよるに』出演

獅童が新作歌舞伎「あらしのよるに」出演

 2015年9月、京都四條南座「九月花形歌舞伎」で、新作歌舞伎『あらしのよるに』の上演が決定、中村獅童の出演が発表されました。

広い世代に愛されている絵本
 きむらゆういち原作の絵本「あらしのよるに」(講談社刊)は、1994(平成6年)の発売以来、高い人気に押されて続編が次々誕生、シリーズ第7巻完結編まで合計300万部を超えるベストセラーシリーズです。数多くの受賞歴を誇り、小学校の教科書にも採用されて、作品に対する評価と認知度の高さは揺るぎのないものとなっています。

 人気は子どもたちだけにとどまらず、ゲームやアニメ映画、舞台とさまざまなメディアで作品化されました。その一つ、2002(平成14)年の「NHK教育テレビ絵本 あらしのよるに」で、ナレーションと全キャラクターの声を務めたのが獅童です。さらに、主人公のオオカミ、ガブの声優として、2005(平成17)年公開の映画「あらしのよるに」にも参加。映画はアニメとしては異例のヒット作となり、世界各地で上映されました。

いつかは歌舞伎にと切望していた獅童
 獅童は「あらしのよるに」という作品にさまざまな形で携わり、「思い入れの深い作品です。人を信じることや愛すること、友情や思いやり、誰もがもっている“こころ”。そんな大切な感情を豊かにしてくれる物語に魅了されました」と、特別な思いを寄せていることを明かし、「いつか歌舞伎で演じさせていただくことができたら…、という長年の夢がついに実現できますので、大変うれしく思います」とコメントを寄せました。

 「この作品は小さいお子様からご年配の方まで男女問わず、広く愛されている作品ですので、その世界観を壊さず、原作を知っている方、知らない方に楽しんでいただける、そして歌舞伎に触れたことのない方にご観劇していただけるきっかけにもなれればと思います」。獅童の作品への熱い思いが、9月の南座の舞台で新作歌舞伎となってお目見得します。

獅童が新作歌舞伎「あらしのよるに」出演

▲ 絵:あべ弘士

 公演の詳細は決まり次第、公演情報でお知らせしますので、ぜひご注目ください。

2015/04/25