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歌昇、種之助勉強会「第二回 双蝶会」のお知らせ
8月23日(火)・24日(水)、国立劇場小劇場で、「第二回 中村歌昇 中村種之助 勉強会 双蝶会」が開かれます。
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昨年に続き、吉右衛門の監修のもと、歌昇と種之助が今回挑むのは『菅原伝授手習鑑』の「車引」「寺子屋」です。「真っ向から兄弟がぶつかり合う、そのテーマのもと演目を決めました。それが前面に出たポスターの仕上がりです」と、歌昇が示したのは松王丸と梅王丸のにらみ合い。舞台では見られない貴重な一瞬、決め手は目線合わせだとか。「スチール写真を撮るという新しい試み。芝居以外でもまだまだ勉強することがあります」と、種之助。
糸が張り巡らされたような緊迫感を大事に
すでに稽古を始めている『寺子屋』。「教えていただいたことをどれだけ舞台で発揮できるか。やるからには自分の中で結果を出したい」。歌昇は以前から演じたかった松王丸を勤めます。涎くりで出演した舞台では、松王丸の吉右衛門が「こちらをまったく見てくれず、怖かったのを覚えています。なぜ見てくださらないのだろうと思っていましたが、涎くりはどう見ても“器量よし”に見えないから、松王としては見るまでもない、ということだったんです」。
松王丸は、玄蕃に悟られずに我が子を身替りにするという、「見えないところで心を動かすのがすごく難しい」役ですが、「ふとした仕種、お客様には見えないところの目線など、本当に細かいところをおっしゃっていただいています」と、稽古の一端をのぞかせました。源蔵の種之助も、「気持ちを細かく教えてくださるので、今はそれをひたすらなぞることが目標」と続けました。「松王が動けない分、源蔵が動く。源蔵しだいでこの芝居は面白くなると、吉右衛門のおじさんはおっしゃっていました」。
「舞台袖でずっと見ていた演目。自分の中にある憧れの源蔵になれるよう120パーセント、それでも足りないかもしれないですが、向かっていきたい」と意気込みを表した種之助は、5月は吉右衛門と同じ楽屋だったそうです。「わからないことがあったら聞いてくれ、とおっしゃっていただき、わからないことを探すけれど、何がわからないかがわからない…。毎日ひねり出していました」。本番の舞台よりも大事な時間だったと振り返りました。
自分たちの世代の『車引』『寺子屋』を、その第一歩になれば
『寺子屋』を出すなら、通してできるものがいいのではと決まった『車引』、歌昇の松王丸に種之助の梅王丸です。「梅王から源蔵ってかなり大変だろうけれど、その大変さを知るのが大事なこと。僕はその逆で、一貫して松王の性根を出す。通して松王をさせていただくことが大事だと思っています」。貴重な経験を前に、歌昇も気が引き締まります。
「体力的に大変なほうが、余計なことを考えず、役に集中できるかもしれません」。父の襲名披露の梅王丸が頭に残るなか、「こんなものじゃなかったぞ、父のは」と、自分に発破をかけられるのもいいと種之助は言います。こんぴら歌舞伎で梅王丸を演じた兄に対しては、「梅王はこうだぞ、と見せたい」と、自らを鼓舞するような頼もしい発言に、種之助の本気があふれました。「教わったことをしっかり体の中にしみこませて、精いっぱい爆発したいです」。
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教わったことがどれだけ出せるかの勉強会ではあるけれど、実は、「実際にできたかどうかよりそこに至るプロセスが、僕らの財産になった」(歌昇)との、第一回の実感もあります。「互いの稽古が見られるのが兄弟の強み。兄の稽古のときも、僕も一緒に稽古してもらっているようなもの」(種之助)。双葉の苗からじっくり育てるように、大切な時間を経て夏の舞台に花開かせ、二匹の蝶が羽ばたきます。「若手でこういう人がいるんだと、少しでも興味を持っていただけるように勤めます」と、最後に歌昇が締めくくりました。
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第二回 中村歌昇 中村種之助 勉強会
「双蝶会」
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菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
車引(くるまびき)
梅王丸:中村種之助
桜丸:中村梅丸
金棒引藤内:中村蝶八郎
杉王丸:中村吉二郎
藤原時平:中村又之助
松王丸:中村歌昇
寺子屋(てらこや)
松王丸:中村歌昇
武部源蔵:中村種之助
春藤玄蕃:中村蝶十郎
百姓吾作:中村蝶八郎
涎くり与太郎:中村蝶三郎
園生の前:中村梅乃
戸浪:中村米吉
千代:中村梅枝
■日時
2016年8月23日(火) 24日(水) |
17:30開演 13:00/17:30開演 |
■場所
国立劇場小劇場
東京都千代田区隼町4-1
■チケット
全席指定:9,000円(税込)
2016年7月5日(火)10:00発売
チケットWeb松竹 チケットWeb松竹スマートフォン版 ※チケットホン松竹でのお取扱いなし
・国立劇場チケット売場(10:00~18:00) ※窓口販売のみ
・双蝶会事務局 03-5797-7834(10:00~18:00) FAX:03-5797-7440
■お問い合わせ
燿の会(ようのかい)