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「錦秋名古屋 顔見世」出演者がまねき上げ行事に登場

「錦秋名古屋 顔見世」出演者がまねき上げ行事に登場

 

 

 10月1日(日)の日本特殊陶業市民会館「錦秋名古屋 顔見世」開幕を前に、出演の中村梅玉、中村魁春、中村東蔵、片岡愛之助、中村松江、中村亀鶴、中村壱太郎がまねき上げ行事に登場しました。

 9月29日(金)、公演会場となる日本特殊陶業市民会館前の特設ステージに、出演者たちが登場、お集まりの皆さんを前に挨拶しました。

 

「錦秋名古屋 顔見世」出演者がまねき上げ行事に登場

 「ここ金山での顔見世、今年5回目で締めになりますが、初めて出演させていただきます。御園座の最後の興行(平成25年3月)が昨日のようでございます。御園座に初めて出させていただいたのが、初舞台の昭和31年、今から61年前。そして、金山で『錦秋名古屋 顔見世』のトリを勤めさせていただく。責任を持って頑張って、お一人でも多くの皆さんに、金山での思い出をつくっていただきたいと思います」と梅玉。

 

 魁春が「金山での顔見世は初めて。最後に出させていただき、ありがたいことでございます。2役を勤めます、どうぞよろしくお願いいたします」と、にこやかに続け、6年ぶりの名古屋という東蔵は、「図らずも最後の金山の顔見世に呼んでいただけて、本当にうれしゅうございます。金山で顔見世があったと皆さんに印象付けられたらうれしい」と語って拍手を浴びました。

 

 同じく初めて金山に出演する愛之助は、「初めて歌舞伎をご覧になられる方にも、いつも歌舞伎をご覧になられている方にも、楽しんでいただけるような狂言立てになっております。先輩の胸をお借りしてしっかり勉強していきたいと思います」と意欲を見せ、松江は、「6年ぶりの名古屋、初めて金山に出演させていただきます。千穐楽まで一所懸命勤めさせていただきます」と意気込みました。

 

 亀鶴は昨年に続いての出演。「とても芝居のしやすい、歌舞伎のしやすい劇場でございます。御園座ができましても、金山で歌舞伎ができましたらと思っておりますので、ご後援のほどよろしくお願いいたします」と呼びかけました。壱太郎は、「名古屋での1カ月公演は幼稚園生以来、初舞台以来でございます。勤める3役はどれも本当に大役、しっかりと勤めていきたいと思っております」と、名古屋の皆さんにご来場をお願いしました。

 

 劇場前に上がったまねき看板に清めの塩投げを行った後は、鏡開きと三本締めで、めでたくまねき上げ行事を終えました。

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「錦秋名古屋 顔見世」出演者がまねき上げ行事に登場

 

 一行はその後、駅に近いアスナル金山のイベント広場「アスナルステージ」に場所を移し、あらためて地元金山の皆さんに公演をアピールしました。司会者に歌舞伎の魅力を問われた梅玉は、「世界に類のない演技、芸術。感性で観てください。どこがいいというより、なんかいいよねと言ってもらえるとありがたいですね」と、親しみを込めて回答しました。

 

 魁春は空き時間に何をしているのか聞かれ、「翌月の芝居の準備をして過ごしております」と答え、名古屋で行ってみたいところを聞かれた東蔵は、なぜか「熱田神宮に行っていない。一度はお参りさせていただきたい」と語って、熱田神宮に近い地元金山の皆さんから拍手を浴びました。愛之助は『連獅子』で、「名古屋の方々のために、いつもより多く毛を回させていただきます」と宣言、大きな歓声が起こりました。

 

 松江は名古屋での食の楽しみについて聞かれ、「味噌煮込みうどん、手羽先…、名物を食べようと思います」と語り、亀鶴は会場の市民会館は、「廻り舞台があって花道もあって、(顔見世が今年限りになるのが)もったいない」と、再び金山での歌舞伎上演を皆さんにお願いしました。最後に壱太郎が、「歌舞伎は1カ月休みなく公演しておりますので、一度と言わず、二度三度と足を運んでいただければ」と呼びかけ、早朝からお集まりの皆さんとの賑やかなひとときは、あっという間に過ぎていきました。

 

「錦秋名古屋 顔見世」出演者がまねき上げ行事に登場

 挨拶とトークののち、会場のかけ声を受けながら出演者全員が餅つきをし、梅玉の発声による三本締めで、あとは初日を待つばかりとなりました。

 日本特殊陶業市民会館中ホール(ビレッジホール)「錦秋名古屋 顔見世」は10月1日(日)から25日(水)までの公演。チケットは御園座ほか、チケットWeb松竹でも販売中です。

2017/09/30