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ひと足早く新しい南座を公開
11月1日(木)に新開場となる南座で、ひと足先に劇場内部が公開されました。
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日本最古の歴史をもつ劇場として、京都 四条河原のほとりに建つ南座。明治、大正と改築を重ね、昭和4(1929)年に桃山風破風造りを特徴とする現在の外観の劇場ができました。平成3(1991)年の新装開場では、外観はそのままに内部に最新設備をとり入れた劇場に変わりました。そして今回、平成30年11月、新しい南座としての歴史の幕を開けます。
歴史の重みはそのままに
国の登録有形文化財に登録され、京都市の歴史的意匠建造物にも指定されている南座は、昭和初期の名建築といわれる外観、内観を変えることなく、改正耐震改修促進法に基づいて、お客様に安全で安心できる劇場になりました。玄関からロビー、場内への景色は以前と同じで、懐かしい気持ちにさせます。館内に入っても、補強の耐震壁など工事の影響を感じさせるところは見つかりません。
昭和初期から受け継がれてきた電灯やシャンデリアなどの意匠は、修復して飾り金物が磨き上げられ、まぶしいほどの輝きを放って見事によみがえりました。LEDの灯りは目にやさしく、歴史ある南座ならではの温もりが感じられます。
客席1階から3階まではエレベーターの新設でバリアフリー化され、化粧室などもより使いやすくリニューアルされました。
客席の快適度は大幅アップ
場内に一歩足を踏み入れると、豪華な折り上げ格天井と南座の大きな特徴であるプロセニアムの上の破風屋根が目に入ってきました。大劇場で破風が残るのは南座だけです。桟敷席の欄干の擬宝珠がアクセントとなり、歴史の重みが感じられる空間になりました。舞台や花道の間口や長さ、高さなどの寸法も以前とまったく同じです。セリ、スッポンは段階式でなく可変式となり、より演出の幅が広がりました。
新調された椅子はデザインを一新することで、自然と深く腰掛けられるようになって座り心地がアップし、足元が広くなりました。しかし、客席数は減らさず、逆に、最大で合計1088席と増えています。顔見世興行ではぜひ、舞台とともにその座り心地もお楽しみください。
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南座「當る亥歳 吉例顔見世興行」11月公演は11月1日(木)から25日(日)、12月公演は12月1日(土)から26日(水)まで。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で11月分を販売中。12月公演は、11月5日(月)発売予定です。