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『あらしのよるに』お練りで盛り上がった博多座
10月30日(火)、博多座「十一月花形歌舞伎」出演の中村獅童、尾上松也、中村錦之助、市村萬次郎、河原崎権十郎、中村萬太郎、中村米吉、市村橘太郎、市村竹松が、博多座に近い上川端商店街、川端中央商店街で、「新作歌舞伎『あらしのよるに』お練り」を行いました。
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『あらしのよるに』出演者の幟が立ち、歓迎ムードあふれる川端商店街。獅童をはじめ九人の出演者が登場すると、さっそく歓声が上がりました。獅童がマイクを手に、3日(土・祝)から始まる博多座の公演をお知らせし、拍手が上がったところで、人垣をかき分けるようにしてお練りが始まりました。
地元商店街の買い物客、観光客の皆さんの応援に笑顔で答え、手を振ったり握手したりと、アットホームな雰囲気のお練りで、博多の皆さんとふれあった九人。博多座に到着すると、正面階段の特設ステージに上がり、お集まりの皆さんを前に出演者が一人ひとりが挨拶に立ちました。
初めに獅童が『あらしのよるに』について、「とてもわかりやすい内容になっておりますので、歌舞伎初心者も小さいお子さんも大歓迎でございます。ぜひ、劇場の方へお越しください」と、お集まりの皆さんへの感謝とともに挨拶。博多の皆さんに見ていただけるのがうれしいという松也は、「世代を超えて楽しめる素晴らしい作品。一度といわず、何度でも劇場に足を運んでいただいて、この作品を楽しんでいただけるように、僕たちもこれから稽古に励んで初日を迎えたいと思っております」と、意気込みを見せました。
錦之助は、「皆様、一人でも多くの人に公演を宣伝して、この芝居は面白い、と拡散してください。一人でも多くの方に来ていただけるように」と、ご来場をお願いしました。7年ぶりの博多座という萬次郎は、「私はおばば、ちょっと怪しい役で、魔法というか妖術を使います。その結果はどうなるか、ぜひ、舞台をご覧になってください」と、自己紹介。権十郎は、「獅童くんの思い入れの深い、とっても面白い作品です。従来の歌舞伎ファンならず、小さいお子さんも、大勢連れて来ていただきたい」と呼びかけました。
「博多座には10年ぶりくらいに戻ってくることができました。一日一日を大切に、千穐楽まで頑張りたいと思います」と気合十分なのは萬太郎。『あらしのよるに』初参加の米吉は、「経験者のなかに混ぜていただいて精いっぱい勤めたいと思います。劇場でお待ちしております」と、昨年2月の花形歌舞伎以来となる博多の皆さんに挨拶しました。橘太郎は「私は山羊のおじじ役、山羊のおやじでも、山羊のおじやでもございません。ご見物のほどよろしくお願いいたします」と会場を沸かせ、竹松は「はく、という一風変わった役を演じます。お芝居もギミック(仕掛け、ネタ)満載、非常に楽しいものになっております」とアピールしました。
最後は、公演の成功を願い、相良直文博多座社長の発声で、お集まりの皆さんと一緒に博多手一本で締め、あとは3日(土・祝)の初日を待つばかりとなりました。
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博多座「十一月花形歌舞伎」『あらしのよるに』は、11月3日(土・祝)から27日(火)までの公演。博多座ではこの公演に限り、4歳以上の未就学児もご観劇できます。チケットは博多座ほか、各プレイガイドで販売中です。